「地元で有名なワル」2人が飲酒運転で時速100キロ超…「一家5人」を一瞬にして崩壊させた砂川死傷事故から10年
興奮を抑えきれない様子で電話
Kは現場から一旦離れた後、翌朝に道警砂川署へ出頭し、ひき逃げ容疑で逮捕された。
「彼は“飲酒運転がばれるのが怖くて逃げた”“人をひいた覚えはない”と弁明しています。が、同乗者の言い分は“何か柔らかいものを踏んだと思った”と。そのうえ彼が蛇行や右左折を繰り返したのもわかっている。人を引きずっていることに気づき、これを振り落そうとしたせいではないかと見られています」(同)
それだけではない。
「Kは事故後、興奮を抑えきれない様子で複数の知人に電話をしている。差し当たって当局は、知人らに事情を聞き、『ひき逃げの認識の有無』を詰めているところです」(先のデスク)
外堀は埋められつつあるのだ。
「ひとことで言えば有名なワル」
TとKが共に育った上砂川はかつて炭鉱地だった。1987年の閉山から30年近くが経とうとする今もなお、映画「幸福の黄色いハンカチ」で描かれたような炭鉱住宅が、町の一角に多く立ち並んでいる。
2人は小学校からの幼馴染で、地元の道立高校に進学したがいずれも中退している。彼らの知人曰く、
「ひとことで言えば有名なワル。Tは年下に対しては威張ったり因縁をつけることが多いんです。で、Kは喧嘩に勝つためには手段を選ばないタイプ。隣町・滝川の不良グループって、パトカーを奪って逃げたりするくらいの連中ですが、彼らでさえ“Kには手を出すな”と言ってる。それに彼は“万引き魔”。雑誌とかを服の下に隠すやり口です」
別の知人がこれを受ける。
「2人揃ってバイクと車が大好き。中学生のころから公園でいじっては無免許で乗り回していたんです。特にKは自動車修理工場に顔が利くせいもあって、車がころころ替わる。何でもその工場は、“廃車にしてくれ”と客が頼んできた車をKに貸していたんです。車検が切れてたり整備不十分だったりすることが多いんですが、そんなのお構いなしだった」
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「いつか事故になるなと思っていた……」――第2回【時速100キロ超の飲酒暴走で「一家4人死亡」12歳長女は重体…「砂川暴走事故」で加害者が主張した「赤信号を見落とした理由」】では、飲酒運転が常態化していた事実や、TとKが公判で主張した驚きの内容などについて伝えている。
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