ソフトバンクが12年ぶりに“Bクラス”で交流戦入り…秋広の「誤算」と甲斐流出の「余波」

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Bクラスで交流戦へ

 6月1日、楽天イーグルス戦での敗北は単なる1敗ではない。スコアは0対3、3度目の完封負けであり、今季の福岡ソフトバンクホークスの不振を象徴するような一戦となった。

 先発2戦目となる左腕・松本晴(24)が4回途中で降板。被安打6、失点3で敗戦投手となってしまった。前回5月21日のマウンドでは5回1失点と奮闘したが、先制点を守れなかった。その後、救援投手が打ち込まれ、チームはサヨナラ負けを喫している。

「1日の試合後、小久保裕紀監督(53)は4回に失った3点を悔やんでいました。相手の攻守にも阻まれ、最後まで試合の主導権を握れませんでした」(スポーツ紙記者)

 3日からセパ交流戦が始まった。ソフトバンクは交流戦前に50試合を行い、24勝24敗2分けで4位。勝率5割ラインでの浮沈が続いており、Bクラスから抜け出せないでいる。Bクラスで交流戦に入るのは13年以来、12年ぶりの屈辱だ。

「昨季の首位打者・近藤健介(31)に続いて、今宮健太(33)も戻って来ました。借金7まで膨らんだ状況をここまで盛り返したので、今後に期待する声も聞かれました」(前出・同)

 開幕前は史上最強とも言われたソフトバンクが苦しんでいる理由に、負傷者の続出が挙げられている。しかし、先発・松本の背信投球は近藤らの復帰で盛り上がるチームの雰囲気にも水を差してしまったようだ。

「5月12日に巨人と成立した、リチャード(25)と、秋広優人(22)・大江竜聖(26)の交換トレードですが、ソフトバンク側が巨人に求めた本命は大江のほうだったと言われています。大江を獲得すれば、左の中継ぎでスタートした松本を先発にコンバートできます。松本の先発転向のプランはかねてからあったんですが、松本を先発にまわすと、左のリリーフはヘルナンデス(28)だけになってしまう」(地元メディア関係者)

 小久保監督もリチャードの長打力を惜しみ、今回の交換トレードを即決できなかったという。最終的には大江獲得によって適う先発ローテーションの再編策を選んだわけだが、その松本が勝てないとなれば、チームに与えるショックは大きい。また、秋広に関しても、「計算外」は起きていた。

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