師としての感謝はあれど、新天地を選んだ夫に未練はなかった… 「マーサ三宅さん」と「大橋巨泉さん」の出会いと別れ 「夫婦以上にジャズを介した絶妙なコンビ」

エンタメ

  • ブックマーク

 物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回は5月14日に亡くなったマーサ三宅さんを取り上げる。

 ***

 マーサ三宅さん(本名・三宅光子)は、日本の女性ジャズ歌手の第一人者だ。1950年代初頭から歌い始め、トップシンガーへ駆け上った。そこでは元夫の大橋巨泉さん(2016年に82歳で他界)の助言が大きな役割を果たした。

 当時の活躍を知る音楽評論家の安倍寧さんは言う。...

つづきを読む