学生相撲出身初の横綱「輪島大士」を鍛えた“見えない努力” 元付け人の峰崎親方が明かす 「朝稽古を終えるとフラーッと部屋を出て…」(小林信也)
“黄金の左”の異名を取った第五十四代横綱・輪島(花籠部屋)は、相撲界の風雲児でもあった。
2年連続で学生横綱になり、日大から幕下付け出しで角界入り。幕下で2場所連続全勝優勝を飾ると十両は4場所で通過、入門1年で入幕を果たした。
「先代(11代花籠)に厳しく言われてましたから、稽古はかなりやってました。平幕から三役に上がるくらいの時期が一番かな」
懐かしそうに振り返るのは現・峰崎親方(元幕内・三杉磯)だ。輪島が入幕したころ、14歳で入門した。...