誤嚥性肺炎で“危篤情報”まで飛び交う事態に 森喜朗元首相の病状とは 「今年に入って2度、危ない状態に」

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 長きにわたり、政界に絶大な影響力を振るってきた森喜朗元首相(87)。近年は表舞台にも車椅子姿で登場するなど、寄る年波には抗えない様子が伝わってきてはいた。しかも、先月末にはついに“危篤情報”まで飛び交う事態に。元宰相の知られざる病状に迫る。

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「おそらく僕にとって、こういうところで、こういうあいさつするのは最後ではないかな、と思っている」――。

 これは昨年10月、親交の深い鈴木宗男参議院議員のパーティーで、つえを手に壇上に立った森元首相が披露した口上である。

 この会で「鈴木さんの応援も、ひょっとしたらこれが最後になるのではないか」「私はこのままいつ死ぬか分からない」とまで口にした彼は目下、都内の病院で闘病生活を送っている。

 2012年に代議士を引退してからも、陰に陽に永田町で絶大な影響力を発揮してきた森氏。最近では自民党の裏金問題の“震源地”たる「清和会(安倍派)」の元会長だったことから、“元凶”としてクローズアップされていたのをご記憶の方もいるだろう。

“これで死んでもいいという気持ち”

 一方で体調不安についても、折りに触れて注目されてきた。

 政治部デスクによれば、

「スポーツに熱心でがっしりした体格ですから頑丈なイメージがありますが、森さんは首相時代から病魔に苦しめられていました。首相在任中の00年には前立腺がんが見つかり、首相の間はホルモン療法で進行を抑えていた。15年には肺がんの摘出手術を受けていますが、まもなく再発。これを、がん免疫治療薬『オプジーボ』で乗り越えたことが話題になりました」

 近年も万全の体調とは言い難く、

「19年の2月から、腎機能の低下により人工透析を受けていることを明かしています。また、23年8月には、尻もちをついた拍子に背骨を圧迫骨折し入院。車椅子生活を余儀なくされていました」(同)

 しばらくは、至れり尽くせりのサービスを提供する都心の老人ホームや、都内の病院などを行き来する暮らしを続けていた森氏。車椅子での生活ながら、愛好するサントリーのウイスキーのハイボールを嗜むなど、優雅な日々を送っていた。

 今年に入ってからも、日本スポーツ賞の表彰式ではビールを片手に乾杯の音頭を取ったし、

「3月に地元・石川県で行われたラグビー早慶戦の特別試合に駆け付けました。実現にあたっては自身が各所に働きかけたと言い、“これで死んでもいいという気持ち”だと開会式で述べた。会場で笑いが起きると“笑ってるかもしれないけど、人間なんていつどうなるか分からない”と語ったそうです」(同)

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