「あんな格好でトランプ大統領に会わせるのはまずい」 石破首相の“着こなし”を見かねた支援者が超高級スーツをプレゼントも… 識者は法律違反の可能性を指摘
田中角栄元首相のスーツも担当した
彼女が石破首相の背広を仕立てるのにふさわしい職人がいないか知人に相談すると、うってつけの人物が見つかった。かつて銀座英國屋の工房に勤務。首相経験者のスーツの縫製も担当し、現在は高級オーダーメイド紳士服専門店「FUKUYA ASARI」代表取締役の浅利十男(じゅうお)氏(78)である。
「昨年末、ある人を通じて冨永さんから“石破首相のスーツを作ってほしい”と依頼があった時は大変驚きました。私は職人時代、田中角栄さんも担当したことがあります。石破さんは角栄さんの秘蔵っ子のような方なので縁を感じましてね。引き受けるしかないと思いました」
とは、浅利氏ご本人。
日本時間の2月7日午前、米・ワシントン郊外のアンドリュース空軍基地で政府専用機のタラップを降りる石破首相は、黒のカシミアのコートの下に出来立てほやほやの、このシックなスーツを身にまとっていた。いつになくサマになっていたのは、女将さんたちや浅利氏の尽力のおかげだ。
「スーツは私的な個人への寄贈と言い張るのは難しい」
ところで気になるのは、政治家が1着数十万円は下らないスーツを有権者からもらってもいいのかということだ。
神戸学院大学の上脇博之教授は、
「政治資金規正法では、個人から政治家個人への物品の寄付は年間150万円までと上限が定められています。一方で、非営利団体など『その他の団体』からの政治家個人への寄付は、物品・金銭ともに禁じられています」
と、「おかみさん会」からの寄付に疑問を呈する。
「また例えば、畑で取れた大根なら政治家は私的な個人への寄贈だったと言い張ることもできます。ところが、スーツなど政治活動に使用できる物品の場合、私的な個人への寄贈と言い張るのは難しいと思います」(同)
以上について石破事務所に尋ねると、
「お問い合わせのスーツにつきましては、寄贈されたものではありません」
石破首相お気に入りの高級オーダースーツ製作の裏側は、5月22日発売の「週刊新潮」で詳報する。




















