「自民には“玉木首相”というカードが…」 勢いに乗る国民民主との連立の可能性とは

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「自公と連立を組むことはない」

 果たして、自民・公明に国民民主を加えた「自公国政権」や「玉木首相」誕生の可能性はあるのか。榛葉氏に問うと、

「(自民と)連立を組むことはないです。われわれからそんな発信をしたことはないし、いまはこの党を大きくして、さらなる政策実現のパワーを得ることだけを考えています」

 と言下に否定する。打算と思惑が交錯する中、自民党関係者はこんな危惧の念を口にする。

「渡辺喜美氏らによって2009年に結成された『みんなの党』は、翌年、初めての参院選で10議席を獲得する大躍進を遂げました。“増税反対”を打ち出し、都市部の30~40代を中心とした無党派層から支持を集めた構図はいまの国民民主と重なる部分が多い。ですが、“アジェンダ(政策課題)の党”を標榜して政権入りを拒否したことが一因となり、党の求心力低下を招いて空中分解。結党からわずか5年で解党に至りました。国民民主がその轍を踏まない保証はない」

 玉木代表が首相を目指すのは結構。だが、その前に国会議員としてふさわしい候補者を探すことが先ではありませんか。

 前編【偽名を使い「独身」を装った不倫議員に、「不倫弁護士」菅野志桜里… 国民民主党、大躍進のカゲで候補者擁立に苦戦】では、夏の参院選での大躍進が期待される一方、候補者擁立に関するトラブルが絶えない国民民主党の現状について報じている。

週刊新潮 2025年5月15日号掲載

特集「参院選はお粗末な『候補者』でも議席4倍増 首相になりたい『玉木』国民民主党代表が今、考えていること」より

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