ついに負傷者リスト入り「佐々木朗希」が不調に陥った最大の原因とは…「結果として直球が“棒球”になっている」と専門家

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ロッテ時代の“予兆”

 回転数の高い直球でファウルを誘うことも、キレのあるスライダーでカウントを稼ぐことも難しい──これが佐々木の直面している大問題だ。

「相手チームの打者は『佐々木投手の奪三振率は低い』というデータを念頭に置いて打席に立っています。ホームランを恐れて慎重にならざるを得ない佐々木投手に対し、余裕を持ってボールを待つことができるのです。佐々木投手が神経質な投球でボールが先行すると、落ち着いていれば四球で出塁するチャンスが増えます。バッターズカウントになっても、佐々木投手は怖くてスライダーを投げられません。直球かスプリットで勝負しても、最悪の場合はホームランを打たれてしまいます」(同・友成氏)

 スタットキャストのデータを見ると、ボールの回転数が低いことから佐々木の悪循環が始まっていることがよく分かる。そして、その“予兆”はロッテ時代からあったようだ。

「佐々木投手は2022年4月のオリックス戦で完全試合を達成し、次の日ハム戦でも8回まで完全試合のペースを継続しながら降板しました。この頃、佐々木投手の球にはキレがあったのでしょう。ところが、これを境になぜか佐々木投手の回転数は下がっていったというデータがあるのです」(同・友成氏)

ドジャースの“処方箋”

 どんどん自分の球威が衰えていく──どうやら佐々木も自覚していたようだ。

「佐々木投手はメジャー挑戦に際し、面談を希望した各球団に『2024年のシーズンで速球の球速が落ちた理由を診断し、再発防止の計画を説明すること』を求めました。私は佐々木投手の球威が落ちた理由の一つは回転数の減少だと考えていますが、なぜ回転数が落ちたかとなると見当も付きません。今後、ドジャースがどのような“処方箋”を佐々木のために準備するのか、要注目のポイントだと思います」(同・友成氏)

 第1回【米メディアが「佐々木朗希」を“期待外れの10傑”に選出 新人王候補が「最も失望させられた選手のひとり」と名指しされる事態に】では、アメリカのメディアも佐々木朗希について厳しい記事を配信していたこと、マイナー落ちも取り沙汰されていたことなどを詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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