「今さら減税を叫んでも苦しい」石破官邸と「今さら不倫を否定」玉木代表の参議院選挙展望

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菅直人首相は増税を問うた

「2010年の参院選で当時の菅直人首相が消費税率10%を掲げ、与党が参院で過半数割れしました。増税を旗印にするとさすがに勝てないという実例で、後に菅氏も反省していました。が、逆に減税を訴えて本当に勝てるのかはまだ証明されていません。共産はずっと消費税減税を訴えてきていますが、党勢は縮小するばかりです」(同)

 参院選に向けて、立憲民主や国民民主など野党は消費税減税でほぼ一致している。が、それが票に結びつくかはまた別の問題ということなのかもしれない。

「だからといって減税のスタンスを表明していない自公与党が有利かというとそうではないでしょう。代わりに訴えるべく柱の主張が見当たらず、官邸幹部は頭を抱えているとも聞きますね。かつては1人区で自民以外に、立民、国民、共産系の候補者が出馬するといった、野党候補が乱立するケースについて、自民候補にとっては“プレミアチケット”と言われました。野党が票を食い合って、自民候補に絶対的な強さがなくても自然と当選が見えていたからです」(同)

比例区で1000万票獲得を目標にする国民民主

 そのプレミアチケットも今は昔の話なのだという。

「自民はおろか立民候補も当選を見通せず、国民民主の候補に風が吹く可能性も想定されます。自民にせよ立民にせよ今さら減税を訴えたところでポピュリズムと批判され、減税をスルーすれば“庶民の敵”扱いが待っている。国民に受けの良くわかりやすい政策はそう簡単に見当たらず、このまま行けばあいまいでキャッチーではない抽象的な訴えになってしまうかもしれませんね」(同)

 それがどこまで自公与党に不利に働くか否か、なかなか直前まで読めないのだという。一方、依然上り調子とされる国民民主の玉木代表は参院選比例区で1000万票の獲得が目標とかなり高い目標設定を公言している。財源が不明といった政策面での批判、あるいは相次ぐ不倫スキャンダルもその勢いをそぐには至っていない。勢いに乗る玉木氏は、自身の「不倫」はあくまでも「不倫を類推されるような行為」に過ぎないのであって、最近問題となった所属議員の「偽名不倫」とは異なる、同列には扱えないものだという主張までX上で展開。こうした強気の姿勢が7月まで支持されるかも注目されるところだろう。

デイリー新潮編集部

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