「トランプ大統領」が日本に難癖つけるも「アメリカ人すらアメ車を買わない」不都合な真実…米国内のアメ車販売シェアは“過半数割れ”との声
アメリカでも売れるトヨタ
「1位のベンツから7位のポルシェまでの欧州メーカーが登録台数に占めるシェア率は76・61%に達します。8位でやっとアメリカのジープが登場しますが、新規登録台数は約9500台、シェアは4・19%に過ぎません。日本で人気のアメリカ車は他にテスラがありますが、こちらの販売台数は非公表です。一部のマスコミは約5600台との推計を使うことが多く、これを輸入組合の速報値に当てはめると約8000台で9位のランドローバーと、約5400台で10位のプジョーの間に位置します」(同・記者)
話題のテスラでさえ意外に売れていないのが興味深い。
では逆に、日本車はアメリカでどれだけ売れているか見てみよう。CAR DRIVER ONLINEは昨年5月3日、「2024年第1四半期・米国新車販売データ発表。トップはGM」との記事を配信した。
調査の対象期間が異なるため比較は不可能であり、参考情報となるわけだが、記事によるとトップは約59万台でGM。ただし2位はレクサスを含むトヨタで約56万台。その差は約3万台しかない。
3位は約50万台でフォード。4位は約36万台でKIAを含めたヒョンデ。5位は約33万台でアキュラを含むホンダ、これがベスト5だ。
5位以下は台数を省略する。6位はステランティス。日本ではまだ馴染みのないメーカー名だが、フランスのグループPSA、イタリアとアメリカのフィアット・クライスラーが対等合併で2021年に誕生した。
アメ車を買わないアメリカ人
その後は7位がインフィニティを含む日産、8位がSUBARU、9位がマツダ、10位がMINIを含むBMW──という具合だ。
また、Motar Fanが昨年1月6日に配信した「2023年全米TOP10 アメリカでもっとも売れたモデルは? メーカーは?トヨタ、ホンダ、日産、スバル、マツダの日本勢は?」との記事でも、1位GM、2位トヨタ、3位フォード、4位ヒョンデ・KIA、5位ステランティス──というベスト10が伝えられた。
記事に掲載されている10位までの販売台数からシェアを計算しよう。1位GM、3位フォード、5位ステランティス、8位テスラの合計シェア率は48・7%。何と過半数に届かない。
一方、2位トヨタ、4位ヒョンデ/KIA、6位ホンダ、7位日産、9位SUBARU、10位BMWという“非アメリカ車”のシェアは51・3%。うちに日本4社の占める割合は36・57%と4割に近い値だった。
ちなみに2021年のアメリカ新車販売台数はトヨタがGMを上回り、初めて年間首位となって大きく報道された。GMは1931年にフォードを抜いて首位に立ち、それから90年間、首位を守ってきた座をトヨタに奪われたのだ。
「確かにトランプ大統領の言う通り、日本でアメ車は売れていません。しかしアメリカならアメ車が圧倒的に売れているかといえばそうでもないのです。もしGM、フォード、そしてクライスラーを含むステランティスがアメリカ市場のベスト3を独占しているのなら、アメ車の性能、品質、顧客満足度は相当に高いと推測されます。日本でも今より売れる可能性があり、日本市場が閉鎖的という疑いも出てくるでしょう。しかし事実は逆なのです」(同・記者)
第2回【トランプ大統領「日本人はアメ車を買わない!」のウラで…バンス副大統領は「人生で初めて買った車はホンダのシビック」と告白していた】では、バンス副大統領の数奇な人生や、海兵隊の上官が日本車を買うよう説得したことなどをお伝えする──。







