離婚しても縁が切れない…専門家が見た「後悔するペアローン」4つの特徴 “綺麗に別れられない”夫婦が急増する?

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「万が一の際にはどうやって手放すか」を想像すべき

 しかし、ペアローンにはリスクも伴います。例えば、離婚や収入の変化があった場合、ローンの返済や物件の処分が複雑になることがあります。また、将来的な資産価値の下落や市場の変動によって、含み益を得るどころか損失を被る可能性もあります。

 そのため、ペアローンを利用する際は、将来のライフプランやリスクを十分に考慮し、無理のない返済計画を立てることが重要です。

 家は、人生に寄り添ってくれる存在であるべきです。 しかし、無計画に手に入れた家は、時にあなたの人生を縛る“重石”になります。

 ペアローンという制度そのものが悪いわけではありません。むしろ、夫婦で力を合わせて住まいを手に入れる方法として、うまく使えば有効です。

 ただ、実際に購入する前には「万が一の際にはどうやって手放すか」を想像しておくことが重要です。“出口”までをある程度は設計したうえで住宅ローンを組むのです。

 それができて初めて、家は“味方”になってくれるのです。今まさに家を買おうとしているあなたに、何かの気づきとなっていただければと思います。

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 この記事の前編では、ペアローンとの向き合い方について、同じく住宅コンサルタントの寺岡孝氏が、メリットとデメリットとに分けて解説している。

寺岡孝(てらおか・たかし)
住宅コンサルタント。1960年東京都生まれ。アネシスプランニング株式会社代表取締役。住宅セカンドオピニオン。大手ハウスメーカーに勤務した後、2006年にアネシスプランニング株式会社を設立。住宅の建築や不動産購入・売却などのあらゆる場面において、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行っている。これまでに2000件以上の相談を受けている。NHK名古屋「ほっとイブニング」「おはよう東海」などTV出演。東洋経済オンライン、ZUU online、スマイスター、楽待などのWEBメディアに住宅、ローンや不動産投資についてのコラム等を多数寄稿。著書に『不動産投資は出口戦略が9割』『学校では教えてくれない! 一生役立つ「お金と住まい」の話』『不動産投資の曲がり角で、どうする?』(いずれもクロスメディア・パブリッシング)がある。

デイリー新潮編集部

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