まるで“神のメモ書き” ヒルマ・アフ・クリントに世界が気づいた理由とは

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 ヒルマ・アフ・クリント(1862~1944年)のアジア初となる大回顧展が東京国立近代美術館で開催されている。カンディンスキーやモンドリアンら同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家として近年再評価が高まっている彼女は、なぜ没後半世紀を過ぎてから注目されるようになったのか? そしてその魅力とは?

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 ヒルマ・アフ・クリントの絵はまるで、命を誕生させるために神様が残したメモ書きのようである。これを読み解けば、神様が人に託した意図も見えるのではないか、と思えてくるほどだ。...

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