【プロ野球セ・パ週間MVP】を独自選出! 「ドラ4」投手による球団史に残る奪三振劇、両リーグで断トツの「打率4割」バッター

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気がかりなのはコンディション面

 そして、成長を感じさせるのが、対応力の向上である。22日にはモイネロの変化球をとらえて2本のヒットを放ち、23日のホームランは上沢直之のカーブをレフトスタンドへ運んだものだった。以前と比べて、ボールの呼び込み方が上手くなり、リストの強さもより生きるようになった印象を受ける。

 一方、課題だった守備面についても、ここまで失策はわずか1で、堅実さが出てきたこともプラス要因と言えるだろう。

 唯一、気がかりなのが故障の多さだ。昨年も好調な時期がありながら、夏場に走塁で足を痛めて登録抹消となり、シーズン終盤にも下半身のコンディション不良を訴えている。

 ここまでの打撃内容を見る限り、シーズンを全うすることさえできれば、かなりの成績を残す可能性は高いだけに、コンディション面にはくれぐれも気をつけて、今後もヒットを量産してくれることを期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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