プロ野球開幕から約1カ月…“驚異的な数字”を残したルーキーは誰だ? 楽天、西武、阪神、ヤクルトなど「9選手」をピックアップ!
開幕から約1カ月が経過したプロ野球。特に気になるのがルーキーの動向ではないだろうか。果たして期待通りのスタートを切ったのは誰なのか。活躍を見せている選手を中心に紹介したい。成績は4月22日終了時点。【西尾典文/野球ライター】
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新人離れした落ち着きっぷり
ここまでさすがのプレーぶりを見せているのが、5球団による1位競合となった宗山塁(明治大→楽天1位)だ。開幕からショートのレギュラーに定着すると、ここまでチームトップとなる21安打を放つなど、見事な成績を残している。
打率が.266に対して、出塁率は.272と高くない点が課題だが、2本塁打を含む6本の長打を放つなど、長打率は.418と非常に高い数字を誇っている。
守備についても4失策を記録しているとはいえ、たびたび好プレーを見せており、チームへの貢献度は高い。そんな宗山について、チーム関係者はこう話している。
「守備も打撃も基本的な技術が高いですね。自分の形をしっかり持っています。四球は少ないですが、一軍の投手を相手にあれだけ積極的に打ちにいけるというのはなかなかできることではありません。精神的にも落ち着いていて、そういう点でも新人離れしていると思います。怪我なく1年プレーできればレギュラーとして十分な成績を残してくれるでしょう」
同じ東京六大学出身のショートで比較されることも多かった鳥谷敬(元阪神・ロッテ)。彼のプロ1年目の成績は、101試合に出場して59安打、3本塁打、17打点、打率.251。これを見ても、いかに宗山が順調なスタートを切っているかがよく分かる。このままいけば、パ・リーグの新人王の最有力候補となりそうだ。
打撃に加え守備での好プレーでも魅了
同じパ・リーグの野手で強烈なインパクトを残しているのが、渡部聖弥(大阪商業大→西武2位)だ。
開幕から5番、レフトで出場すると、いきなり6試合連続安打を記録するなどヒットを量産。4月12日の日本ハム戦で足首を捻挫して登録抹消となったが、それまで11試合に出場して18安打、打率.429と驚異的な数字を残しているのだ。そんな渡部の活躍について他球団のスカウトはこう話している。
「大学時代もとにかく安定して打ち続けている印象が強いですね。良くなかったのは、4年の春くらいではないでしょうか(打率.220)。パワーもありますが、広角に打てるのが大きいですね。会心の当たりではなくてもヒットにできる技術もあります。あと、渡部に関しては守備力と脚力がある。これも大きいと思います。しっかり守れて走れる選手は使われやすいですよね」(近畿地区担当スカウト)
このコメント通り外野の守備でもたびたび好プレーを見せて、チームを救っている。故障についても幸い軽傷とのことで、4月22日のDeNA戦との二軍戦では3番レフトで出場。2安打1打点をマークするなど、元気なところを見せた。宗山とは広陵で同級生だった渡部。新人王争いでもライバルとなりそうだ。
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