「ロシア皇太子襲撃事件」の後に京都市民が見せた“驚きのおもてなし” 明治から今に通じる伝統からひも解く「歴史的エピソード」

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 平安の昔からインバウンドでにぎわう今日まであまたの人々を迎え、もてなしてきた京都。海外からの賓客も数知れず、中でも有名なのは明治に来日し、滋賀の大津で襲撃されたロシア帝国皇太子ニコライだろう。ケガを負って京都に移送された彼を京の街はどのように迎えたのか。

 人気小説家・澤田瞳子さんのエッセイ集『京都の歩き方 歴史小説家50の視点』から、その一部を編集してご紹介しよう。

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 2020年から始まった新型コロナ禍は、多くの産業にストップをかけた。...

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