中田翔(36)に来季の現役続行は「安泰」の声 前監督の“影響力”と、もう一つの追い風とは?

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進退問題は不可避かと思いきや

 プロ野球中日の中田翔内野手が開幕から不振にあえいでいる。4月20日現在で打率2割1分4厘、3打点、1本塁打。巨人から移籍2年目の今季は契約最終年で、4月22日に36歳の誕生日を迎えた。自身も「ラストチャンス」と位置づけるシーズンで、年齢的にもこのまま低空飛行が続けば、今オフに進退問題は避けられない情勢かと思いきや――。チーム内外から来季の現役続行は「安泰」の声が相次いでいる。

 中田は4月19日のDeNA戦(バンテリンドーム)で今季初本塁打を放ち、3-2の勝利に貢献した。これがチームで今季初の本拠地球場でのホームランでもあり、移籍後初めてお立ち台に上がった。今季初勝利を挙げたエース高橋宏斗投手ら3人のインタビューでは大トリを飾り「ふがいないバッティングばかりしてて、ファンの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、またこの場にこうやって立てて、すごく幸せです」との言葉には実感がこもっていた。

 この試合の相手先発は左腕のアンソニー・ケイ投手だった。しかし翌日、右投手が先発すると、右打ちの中田は同じ一塁を守る新外国人の左打者ジェイソン・ボスラー外野手にスタメンの座を譲った。そのボスラーは負けじと初本塁打。中田はボスラーが故障で戦列を離れていた開幕直後に好成績を残せなかっただけに、当面は相手先発の左右で使い分けられるなど、スタメンは保証されない日々が続きそうだ。

 昨オフに体重を15キロほど減量し、100キロ前後でキャンプインした。体重の重さが太もも裏など近年の大きな故障を招いたと自己分析しての“ダイエット”だった。本人は「昨季は(故障を抱える)腰が耐えられないぐらいだった。痩せて正解」と言うものの、ここまでの成績はその効果が表れているとは言い難いもので、自他共に懸念していた体重減による打球の飛距離減の副作用の方が出ているとの指摘もある。

 さる中日OBは自身も現役生活の終盤、中田と同様に大幅な減量で不振脱出を図ろうとした経験を踏まえ、飛距離以外の懸念点をこう語る。

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