中田翔(36)に来季の現役続行は「安泰」の声 前監督の“影響力”と、もう一つの追い風とは?

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減量の副作用に懸念

「減量直後は軽くなって体がより動くように感じられます。ベースランニングをしても若い頃のようなスピードが戻った気になりました。ただ、同時に体力が落ちたようにも感じたのです。特に夏場は、減量する前よりも疲れやすく、回復が遅くなりました。晩年に減量するリスクは聞いてはいたのですが……。中田が仮に、ここから復調したとしてもシーズン終盤まで長続きするかどうかは疑問ですね」

 中田は巨人時代を含めた近年、けがなどでフルシーズンを戦い抜いた実績に乏しい。その上、長丁場を戦う上で必要な体力の低下となれば……。背水の陣で臨む今季の巻き返しに向けて厳しい見通しであることは変わらない。

 一方、中日のチーム関係者によると、たとえ低調な成績に終わろうとも井上一樹監督(53)が指揮を執り続ける限り、来季も現役続行の可能性は高いのだという。

 2023年オフの中田の中日入りは立浪和義前監督(55)が主導した。貧打の打開を目指していた前監督は、自身がコーチを務めた13年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表でともに戦った中田に熱烈なラブコールを送り、実現したものだ。

粗末に扱えない経緯

 先の関係者が指摘する。

「チームではこの経緯は知られています。立浪さんを兄貴分と慕う井上監督は中田の処遇を考える際に、粗末には扱えないでしょう。出たり出なかったりする現状でも、『腐らせない』という中田の起用に関する発言からも最大級の配慮をしていることがうかがえます。さすがに(年俸は)今季のように3億円というわけにはいかないでしょうが、戦力構想から外すまでは至らないと我々はみています」

 今季が就任1年目の井上監督の契約年数は2年か3年とされる。同監督の任期中は中田の現役が「安泰」との見方はチーム内で一致しているようだ。

 また、さる在京球団の渉外担当者も、中田の中日での現役続行が有力とみる1人だ。その理由には昨今、日本人投手がレベルアップしたことによって外国人打者の“当たり”が難しくなっている現状を挙げる。円安が逆風になってきたことも踏まえ、

「もともと外国人選手が当たるかどうかは宝くじ並みの確率と言われます。一方、日本では敗戦処理でも150キロ以上を投げる投手が出てきています。外国人が助っ人として機能しづらくなっている時代です。今(MLB傘下の)3Aで明らかに中田以上の実力と言える選手を取るのは簡単なことではありません。中田は守備もいいですから、条件面にさえこだわらなければ中日でプレーする道は開けているのではないでしょうか」

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