相手はみんな詐欺師と思ってやりとりすべき…今度は“グミ騒動”で物議 なぜ「メルカリ」ばかりトラブルが続出するのか
メルカリに出品されていたDior Hommeのデニムを7万8500円で購入したところ、送られて来たのは「果汁グミ」(みかん味)だった――という出来事が話題となっている。「購入者」が事の顛末を記した4月13日のXポストは、現時点で驚異の9900万インプレッションを超えており、関心の高さが窺える。ただ、メルカリを巡るトラブルがSNSで話題になるのは今回が初めてではない。
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“我々は取り引きの場所を提供しているに過ぎない”
「定期的にメルカリのルールの穴をついた悪質事例がXで話題になりますよね。X発のニュースになりがちなのは、やはりメルカリ運営の手が回っていないことが要因のように思います」
そう解説するのは、フリマアプリを使った詐欺スキームに詳しい、フリーライターの奥窪優木氏だ。
「私もメルカリユーザーの1人ですが、やはりちょっとハズレの出品者とか購入者にあたってしまうことは、長くサービスを利用していると避けられません。そうした時に利用者が頼ることになるのが運営のお問い合わせフォームなのですが、いかんせん返事が遅い。利用している方なら分かると思いますが、最近は48時間以上待たされることは当たりまえの状況になっています」
背景には、急速に増加しているユーザー数や出品数に対して、メルカリのスタッフが足りていない事情があると奥窪氏は指摘する。
「メルカリの月間利用者数は2024年12月時点で2300万人を超えました。一方の従業員数は約1400人です。これは単純計算で利用者約1.5万人に対し1人ということになります。利用者に対して運営会社の従業員が少ないというのは、プラットフォームを手掛ける会社の特徴ではありますが、それにしても“手薄”の感は否めないのではないでしょうか」(同)
頻繁にCMが流れ、他のフリマアプリと比べ圧倒的な知名度を誇るメルカリならではの悩みとも言えるだろう。結果的に、トラブルへの対応も遅れ、業を煮やしたユーザーがSNSで“暴露”するという構図が出来上がっているのである。
「個人間のトラブルに逐一向き合っていては物理的に運営が回らないのでしょう。以前に転売ヤー問題についてメルカリに取材したことがあるのですが、基本的に“我々は取り引きの場所を提供しているに過ぎない”という姿勢です。そうしたスタンスも対応の遅れに無関係ではないかも知れません」(同)
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