「まるで紙芝居…」外国人も絶句 フジ「サン!シャイン」に漂う「昭和感」と「めくり芸」の限界

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他局も多用

 こうしたフリップ芸はTBS系「アッコにおまかせ!」「ひるおび」やテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」などの情報番組で多用されている。放送中、デジタルディスプレーを使う場合もあるが、TBS「サンデーモーニング」は手書きのフリップを約20年間も使い続けている。

「パネルボードやフリップは、政治や経済、科学、海外ニュースなど小難しいニュースを噛み砕いて伝える際に頻繁に使われます。フリップを使うことで司会者やコメンテーターとのトークのキャッチボールが活性化し、視聴者の知りたい欲求を引き出すことができる、と制作サイドは考えているようです」(前出の放送ライター)

 かつての情報番組は新聞の紙面紹介に時間をかけていたので、その名残もあるのだろう。高齢層や家事に忙しい主婦にとっては文字情報の方が親切という見方もある。だが、数本のテーマをめぐってトークを繰り返して、時間を引き延ばしているのはその分、外での取材や新しいVTRの放映が非常に少ないということを物語っている。

「『サン!シャイン』の制作費がかなり削られているのは一目瞭然で、世帯視聴率は初回月曜の4.0%から金曜の3%台へとダウントレンド入りです。いっそのこと出演料を要する余計な外部キャスターやコメンテーターを呼ばず、弁が立ち知識豊富な総合司会の谷原章介と、数人の専門家だけで1つのニュースをじっくり深掘りすれば、意外と面白くなるかもしれません」(フジテレビ関係者)

 海外観光客を唖然とさせている日本の情報番組。デジタル化が進まない日本を象徴するかのような現象と言われても仕方ない。

デイリー新潮編集部

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