「佐々木朗希」の制球難が深刻…2000年以降MLBでワースト2位 ロッテ時代に見せていた“危険な兆候”とは
ロッテ時代から春先の制球に課題?
ここからはMLBでの佐々木の制球難がどれだけ深刻かを調べてみた。2000年以降、シーズン2試合目の登板までに9個以上の四球を与えた投手は山ほどいるが、それに5回未満という条件を加えると、佐々木を含めて2人だけだった。
もう一人は、2014年8月にメジャーデビューから2試合を投げ、4回1/3で9個の四球を与えたトレバー・メイという右腕である。つまり、シーズン2試合目までに見せた佐々木の制球難は直近の四半世紀でメジャーワースト2位とも言い換えられる。
実は開幕直後の佐々木の制球難は今季、突然始まったわけではない。22年以降に佐々木がシーズン9個目の四球を与えたタイミングを比較すると、年を追うごとに制球力が悪化していることがわかる。
【佐々木朗希がシーズン9個目の四球を与えたタイミング、2022年以降】
2022年 10試合目/63イニング目
2023年 7試合目/42イニング目
2024年 4試合目/27イニング目
2025年 2試合目/5イニング目
22年は、佐々木が20歳で迎え、4月に伝説と化した完全試合を達成したシーズンである。その年はシーズン9個目の四球を与えたのが自身10試合目の登板と、1試合に1個以下のペースだった。
ところが23年以降は、徐々にこのタイミングが前倒しになっていく。23年は7試合目、24年は4試合目、そしてメジャー1年目の今季はわずか2試合目の登板で早々とシーズン9個目の四球を与えてしまった。
ただ、ロッテ時代の佐々木はシーズンを通してみれば制球力が安定していたことは先述した通り。つまり、佐々木は“春先に”制球を乱す確率が年々高まっていたというわけだ。そこにメジャー移籍による環境の変化が重なり、今季はこれほどまでに四球を連発してしまっているということかもしれない。
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