独立が決まり号泣する「小松政夫さん」に師匠「植木等さん」がかけた“粋なひと言”とは…“昭和の無責任男”秘話
90年代に人気復活も体調は悪化
それ聞いて、私はもうオイオイ泣きました。でも、その後、「スーダラ伝説」(1990年11月リリースのシングル曲と同名アルバム)ってことで見事に人気が甦りましたからね。
ただ、それでまた急激に忙しくなって、その頃からホントはもう身体の調子が悪いって言ってたんです。ディナーショーとかがびっしり入ってましてね。そうなると仕事は断りきれないですから。ホントは歌うのが一番身体に悪いって言われてたんですけどね……。
「師の影を踏まず」じゃないですが、私はいつもオヤジの3歩後ろを付いていってました。あの頃も、植木等の付き人だってのが私の誇りでしたけど、あんな国民的スターと師弟の関係でいられて、人との絆の大切さを教えてもらって、そういう絆で私は今日まで生きてこれたんだと思います。それが今でも私の誇りなんです。
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オヤジは私を待っていてくれた――。第1回【「私を父親と思えばいい」…元付き人・小松政夫さんが見た大スター「植木等さん」の“無責任男”ではない素顔】では、植木さんの訃報に接して駆け付けた際の様子や、教えの数々が語られている。
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