「葉酸摂取で医療費が全国最低水準に」 92歳の現役栄養学者が教える超健康法 「信仰心、ヨガや気功なども長寿に関係」

ドクター新潮 ライフ

  • ブックマーク

食事と運動と睡眠に加えて「精神」

 健康の基本は「食事」と「運動」と「睡眠」であり、それに加えて「精神」が大事だと私は考えていますが、まずは私の生活ルーティンを説明したいと思います。

 朝は6時に起床します。NHKのEテレで6時25分から放送されている10分間の体操を日課にしているためです。その後、朝食を取ってから週に2~3回ほど大学に出勤します。出勤した場合、昼食は学食で食べ、午後も仕事をしてから帰宅し、外で人と会う予定がなければ家で食事をして11時半には寝ます。

 睡眠時間は1日6時間半で、OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、日本人の平均睡眠時間は7時間22分ですから、私の睡眠時間は平均より短いことになります。しかし実は、昼食後に1時間程度の昼寝をすることにしています。これも合わせると計7時間半。昼寝の習慣を活用することで、私は睡眠不足に陥るのを防いでいるといえるかもしれません。

エアロバイク、ウォーキングにダンベル

 運動に関しては、多くの専門家が、健康の維持・促進のためには3種類の運動が大切だと説いています。それは有酸素持久運動、抵抗力運動、バランス力を鍛える柔軟体操・平衡体操です。従って私は、朝のテレビ体操に加え、次の運動を心がけています。

 有酸素持久運動としては、自宅にあるエアロバイクを1日3000回こぐことを目標にしています。理想は、休みの日であれば朝昼晩、それぞれ1000回ずつ。1000回漕ぐのに40分程度かかるので、それだけをやっていたらしんどいかもしれません。でも私の場合は、テレビを観ながら“ついで”にこいでいるだけなので苦になりません。野球のシーズン中であれば、大谷翔平選手が出るメジャーリーグの試合を観ながら2時間ちょっとこいでいると、一気に3000回に到達します。

 また、自宅から1キロほど離れた池の周りを30~40分ほどかけて1周するウォーキングも、晴れている休みの日には心がけています。これも有酸素持久運動であり、持久力の維持・向上に役立っているはずです。

 そして、その池や近所に買い物に行く時には、自分で自転車をこいで向かいます。運転免許証は自主返納していますので、私の主たる移動手段はヘルメットを着用した上での自転車です。これがバランス力の維持に貢献してくれていると感じています。

 さらに筋力をつけるために、3キロのダンベルを上げ下げする運動を100回、5キロのダンベルを30回、この抵抗力運動を就寝前の日課にしています。

次ページ:寿命の回数券

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[2/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。