「在留資格のないクルド人は自国に帰るべき」 川口市長が語る クルド人問題を巡って「殺害予告も受けた」

国内 社会

  • ブックマーク

「クルド人をウェルカムしているわけではない」

 市の庁舎は市内の青木にある。JR川口駅から約15分、てくてく歩いて行った。

 市民をどう守るべきか、国に何を求めているのか、自治体の長としての苦悩……などを市長は率直に語った。

「私はクルド人をウェルカムしているわけではありません。誤った解釈がSNSで拡散され、殺すと脅されて、大変迷惑しています」

 きっぱりと言った。

「市民の不安を少しでも和らげるため、埼玉県警には市内の警備の強化を求めています。それと同時に、市では公用車として108台の青パト(青色回転灯を点灯させて警備する自主防犯パトロールカー)を常備しています。この台数は、埼玉県全域の総数の約15%です」

「在留資格のないクルド人は自国に帰るべき」

 誤解を招いた国の制度への要望については、次のように念を押した。

「在留資格のないクルド人は自国に帰るべきです。それなのに、多くは仮放免扱いで川口市にいます。その間彼らも食べなくては生きられません。仮放免期間限定で、あくまでも国の厳重な管理のもと、働く場が必要と判断したわけです。入管庁が仮放免した外国人に仕事がなくお金もないと、かえってトラブルの原因となります。しかも問題が起きれば後始末は地方自治体任せ。市の財源は圧迫されています。もっと国に責任を持ってほしいということです」

 ちなみに、市長のインタビューを行った昨年11月18日、Xで脅迫した投稿者が書類送検された。川口市民ではなく、岩手県在住の日本人だという。どんな政治的主張があったとしても、脅迫は犯罪だ。

次ページ:「ウルセー! ババアガ」

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[2/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。