「文書の余計な一言が傷口を広げました」…電撃引退「中居正広」の“致命的な失敗”を危機管理の専門家が指摘する

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フジの会見でさらにイメージ悪化

「中居さんは言葉遣いと表情づくりが非常に上手い人です。そこが何十年も人気を保ってきた理由だと思いますし、元SMAPの他のメンバーにもなかった才能だと思います。その能力を活かして、“表現アドバイザー”の分野なら活路を見いだせるかもしれません。ご本人が今どういう気持ちでいるのか存じませんが、もし再起する気持ちがあるならお勧めしたいですね」

 それにしても、引退しかなかったのだろうか。

「まず、女性トラブルを起こした際の情報開示が遅かったこと。それが週刊誌によって暴露され、記者会見を開くなどの説明責任を果たすことがなかったこと。さらに、前回の文書では自ら“出直し”を口にしてしまいました」(田中氏)

 9日発表の「支障なく続けられる」という一文だ。

「出直しの扉は自分では開けることができません。それができるのは被害者と国民なのです。それを自分でやろうとするのは、かさぶたを自分で剥がすようなもの。かさぶたは時が経って自然と剥がれていくように、被害者の処罰感情が薄れ、国民もそうなると、出直しの扉が開くのです。自分でかさぶたを剥がしては血が流れて傷口を悪化させるだけですから。さらに、その後のフジテレビの記者会見が危機管理とは言えないレベルのものでしたから、中居さんのイメージもさらに悪化したのです」(田中氏)

活動休止の手も

 デイリー新潮は1月18日配信の「『フジテレビはさらに危機に陥った』…『中居トラブル会見』で港社長が犯した『致命的な過ち』を専門家が指摘」で、フジの会見のお粗末さについて田中氏に解説してもらっている。

「フジが危機管理に失敗していなかったら、中居さんが引退に追い込まれることはなかったのではないかと思います」(田中氏)

 今回のような謝罪文を前回の9日に発表していたらどうなっただろう。

「今とは展開が変わったと思います。例えば、『このような問題を起こして本当に申し訳ありません。私は被害者の方のお許しが出るまで芸能活動は休止いたします。その間、私などのような者でもお呼びいただけるようであれば、ボランティアで伺って罪滅ぼしにさせていただきたいと思います』といった発表をし、宣伝を伴わずに被災地や老人ホームなどに行って活動していれば、ここまでのことにはなっていなかったでしょう。もちろん、文書よりも記者会見で自ら話すことが重要ですが」(田中氏)

 やはり会見が重要なのか。

「会見の場というのは針のむしろです。針のむしろに座って、記者から厳しい質問を浴びせかけられ、立ち往生する。その姿こそが『解毒』に繋がり、自分が発生させた毒を薄めることに繋がります。ですから、トラブル発生の当初に自ら申し出て、 休業等の自分に罪を与えるべきでした。それもなかったために、解毒の効果がなかったばかりか自ら出直しの扉を開こうとしたため、むしろ毒が増えてしまったのです」(田中氏)

 22日に行われた元フジテレビ専務でカンテレ社長の大多亮氏の会見も、フジと同様だったという。

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