「文書の余計な一言が傷口を広げました」…電撃引退「中居正広」の“致命的な失敗”を危機管理の専門家が指摘する
1月23日、タレントの中居正広(52)がこの日をもって芸能界から引退すると発表した。昨年末に女性トラブルが報じられ、9日に「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」と発表してからわずか2週間後のことだった。
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中居の6本のレギュラー番組は引退宣言前に全て終了か降板が発表された。
●中居正広の金曜日のスマイルたちへ(TBS)→終了
●中居正広の土曜日な会(テレビ朝日)→終了
●だれかtoなかい(フジテレビ)→終了
●中居正広 ON&ON AIR(ニッポン放送)→終了
●ザ!世界仰天ニュース(日本テレビ)→降板
●THE MC3(TBS)→降板
引退発表はこれを受けてのものだったようだ。彼は自身の事務所のホームページに掲載した文書で、こう記している。
《私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします。なお、会社であります【(株)のんびりなかい】につきましては、残りの様々な手続き、業務が終わり次第、廃業することと致します。/ご報告にあたりましては、私がこれまでに携わらせて頂きましたテレビ各局、ラジオの皆さまとの打ち切り、降板、中止、契約解除等に関する会談はすべて終了し、スポンサーの皆さまとも順次協議中であることから、本日となった次第でございます》
そしてこう結んだ。
引退が最大の贖罪
《これで、あらゆる責任を果たしたとは全く思っておりません。今後も、様々な問題、調査に対して真摯に向き合い、誠意をもって対応して参ります。全責任は私個人にあります。これだけたくさんの方々にご迷惑をおかけし、損失を被らせてしまったことに申し訳ない思いでなりません。/そして、改めて、相手さまに対しても心より謝罪申し上げます。関係者各位の皆さま、ご迷惑をおかけしました。重ねて、お詫び申し上げます。大変、大変申し訳ございませんでした。/37年間、ありがとうございました。/さようなら…》
SNS上には中居の引退に同情の声が少なくない。9日の釈明文に対しては、彼を責める声が多かったにもかかわらずだ。この差は何なのか、株式会社リスク・ヘッジの取締役・田中辰巳氏に危機管理の観点から語ってもらった。
「かつて私はTBSの『ピンポン!』で中居さんとご一緒したことがあるので、引退は残念です。とはいえ、このタイミングでの発表は良い判断だったと思います。何よりも芸能界から引退すること、さらに自分の会社を廃業することが、危機管理における『感知』『解析』『解毒』『再生』という4つのプロセスの中の『解毒』にあたるからです。解毒を行うには、『反省』『後悔』『懺悔』『贖罪』のステップを踏むと上手くいきます」
中居はその手順を踏んだというのだろうか。
「彼はおそらく今になって過去を振り返って反省し、本当に後悔した。懺悔に関しては示談の際に結んだ守秘義務条項があるので洗いざらい語ることはできませんが、芸能界から引退するというのは彼ができ得る究極の贖罪なわけです。ですから、前回とはまったく違う受け止められ方をしているのだと思います。もちろん、記者会見を開けばより効果的だったとは思いますが」
芸能界引退後は何をするのだろう。
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