「宝島さんの会社の登記簿に“気になる動き”が…」 那須2遺体事件、関根容疑者の動機は…「夫妻が亡くなって一番得をするのは彼」

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幸子さんの命を受け、侵入犯罪を

 幸子さんの「パシリ」だったチンピラ・関根容疑者。実際に、彼の役割を証明するような裁判資料がある。

 前述のオーナーは数年前、夫妻の店の近くに自らの店をオープンした。それによって宝島さんの店の売り上げが落ち、オーナーの店に幸子さんは営業妨害を繰り返すようになった。店の看板を破損したり、店員を「バカ」「アホ」「痴漢」とののしったり、オーナーの店に入ろうとする客に「まずいよ」「こっちの方がいいよ」と声をかけたり……。

 オーナーはついに夫妻サイドを昨秋提訴し、目下係争中なのだが、その記録の中、原告側の資料に大要、こんな記載があるのだ。

「令和5年3月25日に(オーナーの店に)不法侵入を繰り返したのは、宝島(幸子)の指示を受けた関根である。関根はサングラスをかけ、首元から入れ墨を見せながら、何度も営業中の店舗内に不法侵入を行っている。同人が営業中の店舗2階等にも不必要に出入りしていることが確認できる」

 幸子さんの命を受け、迷惑行為、いや侵入犯罪を働いていたというわけだ。

 オーナーが続ける。

「あいつがうちの店に侵入してきて、チンピラみたいにわんわんわんわん大きい声を出してお客さんを帰らせていたんですよ。他にも、ポルシェのオープンカーに乗って、うちの店の近くまで来たことがありましたね」

「宝島さん夫妻が亡くなれば、一番得をするのは…」

 昨年9月、関根容疑者とその妻、つまり宝島夫妻の娘は、新しく飲食店業の会社を立ち上げている。

「実質の金主は宝島夫妻といわれていました」(同)

 まさに一体のように見える夫妻と関根容疑者だが、前述の14店舗を経営する宝島さんの会社の商業登記簿を見ると、気になる動きが。

 同社の取締役には、夫妻の長女である関根容疑者の“妻”が入っていたが、今年1月には辞任し、姿を消している。そしてその代わりに彼女の妹が取締役に入っているのだ。

 この動きの背景には一体、どんな関係の変化があったのか。

 夫妻の知人が言う。

「もちろん関根は“義母”に公然と罵倒され、いいように使われ、殺したいくらい憎んでいたはずですよ。でも動機はそれだけじゃないでしょ。宝島さん夫妻が亡くなれば、一番得をするのは、あれだけの数の店を継げる可能性もある自分自身。彼にとっては実に魅力的な話ですよね」

 前編では、関根容疑者が会社を置いていた高級住宅街の近隣住民が明かした、関根容疑者の人柄や評判などについて報じている。

週刊新潮 2024年5月16日号掲載

特集「『那須焼損遺体事件』首謀者は『宝島さん妻』のパシリだった 『娘の内縁夫』が暴発させた憎悪」より

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