「触られていない以上は我慢するしかないですか?」被害女性の動画投稿で氏名特定 “ジェスチャー痴漢”男の懺悔

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麻雀イベントの関係者は「複雑な心境」

「“特定”の後、DMでキモいとか、お前は終わりだとか、そういう言葉がたくさん送られてきて、精神的に堪えました。でもそのことより、自分と関わることで麻雀イベントの参加者が“迷惑行為に加担した”という風に言われることは避けたかったので、ゲストの女流雀士の方たちや、参加者の皆さんに中止を申し入れました。相手の女性に対してもそうですが、関係者の皆さんを失望させてしまったこと、裏切ってしまったことがつらい。ケジメとして大会運営からは手を引こうと考えています」(K氏)

 結果的に「M杯」は中止されることなく、ゲストとして参加予定だったグラビアアイドルでプロ雀士の篠原冴美さんが引き継ぎ、別の会場で開催されたという。

 運営を引き継いだ篠原さんに話を聞くと、複雑な胸の内を明かしてくれた。

「私もその動画は見ました。麻雀の界隈は狭い世界なので、拡散されてすぐ女流雀士の仲間内でも“これ、きたにゃん(K氏の愛称)さんじゃない?”と話が広まって…。イベント直前だったので一時は中止という話になったのですが、せっかく参加者の皆さんもゲストの女の子たちも楽しみにしていた会なので、Kさんと連絡を取って運営を引き継ぐことにしました」

 ただ、雀士の仲間たちやファンからは、「このタイミングで運営を肩代わりすれば批判されるリスクもあるから心配だ」と、止められたそうだ。

「引き継ぎのやり取りの中で、Kさんもあれは自分だと認めていました。動画を撮った女性は嫌だったろうし、怖かったと思うし、トラウマになったんじゃないかと思います。これまで私が接してきたKさんは女性に対し紳士的な方でしたが、だからと言って、Kさんの行動は許されるわけではない。また、ああいった迷惑行為に遭った女性が声を上げられる世の中になってきたことは、私自身もいい風潮だと思っています。ただ、今回はその迷惑行為をした男性が知り合いだったので…複雑な気持ちです」(篠原さん)

「悪いのは自分」

 相手の女性のことを思うと、軽はずみなことは言えないものの、これまで接してきた“きたにゃん”像からは距離のある“悪行”だったというのだ。

「運営を引き継いでみて分かったことがあります。イベント参加費のほとんどは、ゲストのプロ雀士へのギャラの支払いや店舗のスペース代に消えていて、ほぼボランティアで運営してくれていたんですよね。どうしてあんなことをやっちゃったんだろう…」(篠原さん)

 ただ、たとえ麻雀仲間からの人望が厚かったとはいえ、電車内で迷惑行為を働いたという事実は変わらない。迷惑行為に及んだのはアルコールの影響があったのかも知れないが、そこはK氏本人も話していた通り、

「飲むのが悪いのではなく、悪いのは自分」(K氏)

 ということに尽きるのである。

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