兄の娘との背徳的な関係、妊娠を知りパリへ逃亡…島崎藤村は実体験を描いた“問題作”をなぜ執筆したのか

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 人生の苦悩や陰の部分を緻密な描写で著し続けた文豪・島崎藤村。精神に変調をきたして牢死する『夜明け前』の主人公が、藤村の実父をモデルとしていることはよく知られている。そして藤村自身の姿は、作家の男が自身の姪と関係を持つという『新生』で描かれた。藤村の実体験を“告白“するこの作品はスキャンダルとしても注目され、姪の島崎こま子に重い十字架を背負わせることにもなった。藤村はなぜこの衝撃の問題作を執筆したのか。

(「新潮45」2006年2月号特集「明治・大正・昭和 文壇13の『怪』事件簿」掲載記事をもとに再構成しました。...

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