「結婚はいつなの?」親の“小言”にバカ高い交通費 若者が“帰省したがらない理由”を徹底検証

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帰省ができる場所があるだけ、羨ましい?

 ここに挙げたエピソードを聞くと、わざわざ高い金と時間をかけて帰省する意味はあるのだろうか……と疑問になってしまう。だが、「帰れる人は帰ったほうがいいと思いますよ」と話すのは、漫画家のC氏である。C氏は20年以上、実家に帰っていないと話す。

「嫌なことがあったとしても、帰れる実家があるだけ羨ましいよ。俺なんか、親と喧嘩してから一回も家に帰ってないし、向こうからも連絡が来ないから、今は何をしているのかも知らないんですよ。帰省ができるのは、親とうまくいっている証拠。確かに面倒なこともあると思うけれど、親に対する家族サービスはしてあげてもいいんじゃないかな。まあ、俺はそんなことを言える立場ではないけれど(笑)」
 
 帰省を巡る思いは様々だ。ただ、帰省の費用などは、物価高が続く今では重大な問題であるし、交通渋滞などもなんとかできないものかとも思う。そういえば一時期話題になった、大型連休分散化はどうなったのだろう。大型連休を地域ごとにずらして設定するという案だが、最近ほとんど聞かれることがなくなった。公共交通はインバウンドの増加の影響もあって、混雑が続いている。せめて、ゆったりした気分で帰省ができるようになればいいなと思うのだが。

山内貴範(やまうち・たかのり)
1985年、秋田県出身。「サライ」「ムー」など幅広い媒体で、建築、歴史、地方創生、科学技術などの取材・編集を行う。大学在学中に手掛けた秋田県羽後町のJAうご「美少女イラストあきたこまち」などの町おこし企画が大ヒットし、NHK「クローズアップ現代」ほか様々な番組で紹介された。商品開発やイベントの企画も多数手がけている。

デイリー新潮編集部

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