サッカー「U-23」五輪出場でも「本戦では4割しか出られない」残酷さ 「23人のうちパリまで残れるのは9人ほど」

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 パリ五輪出場権をめぐる戦いが各競技で繰り広げられているが、サッカーほどむごい競技はない。

 パリ五輪予選を兼ねたU-23アジアカップがドーハで始まった。切符は3.5枚。準決勝まで進めば五輪出場濃厚である。

 懸案はある。五輪は予選も本戦も所属クラブから選手を強制招集できないため、飛び級してA代表で活躍中の久保建英(22)など、シーズン真っ只中の欧州のレギュラークラスは呼べない。ゆえに“1軍未満”で戦わざるを得ないのだ。

 さて、そのハンデを乗り越えて、彼らが日本の出場権を確保したとしよう。実はここからの“戦い”の方がシビアになる。

久保はどうなる?

 今大会のメンバーは23人だが、パリ五輪の出場者は18人に絞られる。また24歳以上を3人追加招集できるOA(オーバーエイジ)枠もある。

「現チームはDFが弱いので、そこをOA選手で固めるはず。さらに、欧州レギュラー組も参戦してきます」

 とスポーツ紙記者が語る。

「サッカー界最大のイベントはW杯ですが、五輪も若手の登竜門。特に今回はパリ開催のため多くのスカウトが結集する。欧州各リーグはオフ。選手が五輪で活躍したら、その価値が上がって転売で儲かるため、クラブも“出ていいよ”と言ってくれやすい」

 久保はどうか。

「東京五輪4位に泣いた彼はパリでの雪辱を期しており、所属のレアルソシエダが承諾すれば参戦するでしょう。他に同じくA代表GKの鈴木彩艶(21)ら5~6人のレギュラークラスが参入見込み。そうすると、今の23人のうちパリまで残れるのは9人ほどになります」

週刊新潮 2024年4月25日号掲載

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