市井紗耶香氏、本人が繰り上げ当選を辞退しても”強制的に”参議院議員に…辞職するまで歳費はいくら支払われる?

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「バカバカしい制度設計になっていて、手続きが面倒臭いんですよ…」。こう愚痴るのは立憲民主党の関係者である。立憲民主党の比例代表で当選した須藤元気前参院議員が、衆院東京15区の補欠選挙に出馬したことに伴う繰上げ当選の話である。すでに次点だった元「モーニング娘。」の市井紗耶香氏(40)が辞退の意向を示しているが、制度上「当選してしまう」というのだ。いったいどういうことなのかーー。

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当選後、「即辞職」してさらに繰り上げ

 比例代表の選挙では落選しても次点だった候補者には、突然、議員になるチャンスが舞い込んでくることがある。現職が死亡や辞職で失職した時だ。2019年の参院選で旧立憲民主党の比例候補として出馬したが、惜しくも次点で敗れた市井沙耶香氏もその一人だ。

 同選挙で旧立民の比例候補として当選した須藤元気氏(その後離党して無所属)が、今週末投開票を迎える衆院東京15区の補欠選挙に出馬し、自動失職したためチャンスが巡ってきた。

 あれから5年。選挙戦では「未来の子どもたちのために精いっぱい頑張ります!」と必死に支持を訴えていた市井氏だったが、その後、政界への興味を失ったのか「子育てとの両立が難しい」と繰り上げ当選を辞退した。

 その結果、次々点だった音楽グループ「RAG FAIR」のメンバー・奥村政佳氏が当選することになったことは既報の通りだ。だが実は「無駄に」ワンクッション置かなければ奥村氏は議員バッジをつけられないのである。

「制度の都合で市井さんがまず当選してしまう。市井さんが当選後にすぐに辞職した後、さらに名簿が繰り上がり、奥村氏が当選する流れになります」(同)

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