大行列に客から怒号も……「みどりの窓口」続々廃止で続く“大混乱” 電子化が進む“航空券”との決定的な違いとは

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指定席券売機が使い物にならない

 はっきり言って、筆者などは窓口にいちいち並びたくない。「指定席券売機」でできるなら、全部指定席券売機で済ませてしまいたいほどである。では、なぜ窓口に並ぶのか。指定席券売機が使い物にならないためである。駅員からはよく「券売機を使ってください」と誘導されるが、実際に操作を始めてから「あれ、やっぱりできないみたいですね。すみません、窓口で案内させてください」と言われたことが、何度もある。

 筆者はライターという職業柄、出張が多いが、新幹線の指定券を事前に買っておくことがよくある。同行する芸能人やスタッフに渡すために買っておくことも多い。しかし、リスケジュールなどによって予定が変わることはままある。例えば、4月14日に使う「東京→仙台」行きの指定券を18日の列車に変更したい。その程度なら券売機でできるだろう……、と思いきや、そんな簡単な変更ができないのだ。

 さらに、旅程を変更して、14日の「東京→盛岡」に変更したいとする。こんな変更はよくあるパターンだが、券売機ではそれすらできないのだ。もし14日までに変更できなければ大変である。払い戻しもできなくなり、まるまる損をすることになってしまう。せめて、そのくらいの機能は搭載するべきではないか。

 鉄道ファンが利用するような、東京を出発し、各地で途中下車を繰り返しながらぐるり一周して東京に戻ってくる、いわゆる“一筆書き乗車券”といった複雑な切符となれば完全にお手上げである。ルート次第では発券できなくはないが、ローカル線を複雑に乗り継ぐような切符を出すことは非常に難しいのだ。

 ちなみに、この記事を書くにあたって現役のJR東日本の職員にも取材し、「これはできる」「これはできない」を確認してもらっている。窓口でも話を聞いた。そのため、間違いはないはずなのだが、職員によると「券売機は、ある日突然、これまでできなかったことが急にできるようになったりもする」ことがよくあるらしく、「駅員の間でも情報が共有できていないし、使いこなしている人は少ないのではないか」と話す。そのため、間違いがあれば指摘してほしい。職員も把握できていないほどシステムが複雑で、ややこしいのが現在の券売機のシステムである。

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