野党の“オモチャ”と化した加藤鮎子こども相 つたない答弁を官邸と役人が全力サポート

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 いまだに尾を引く自民党派閥の裏金事件の一方で、野党が批判の“的”に据えているのが加藤鮎子こども相だ。昨年9月の内閣改造で女性閣僚の注目株として登用されたが、その評判は決して芳しくない。

 政治部記者が解説する。

「国民的な政治不信を招いた裏金事件にも、岸田文雄総理は“襟を正す”“実態把握の努力を続ける”と繰り返すばかり。政治倫理審査会に出席した安倍派幹部たちも“知らぬ、存ぜぬ”との態度に徹しました。業を煮やした野党が目をつけたのが加藤氏でした」

 その理由は明らかだ。

「野党議員からの質問に“えーと”“あのー”と、目を泳がせながら、しどろもどろの答弁を連発しています。勉強不足は明らかで、その姿はSNSでも批判にさらされていますから」

野党の“オモチャ”に

 目下、彼女が追及されているのが「子ども・子育て支援金」だ。少子化対策の財源として公的医療保険料に上乗せして徴収するもので、政府は総額約1兆円を確保する方針を示している。

「岸田総理は加入者1人当たりの負担を“月500円弱”と説明してきました。ところが、実際には月1000円を超えるケースもあります。これまで総理は何かと加藤氏をフォローしてきました。この2月、野党は負担額の齟齬(そご)に関する質問を、総理が不在だった予算委員会で加藤氏にぶつけたのです」

 ここで質問者が“月1000円を超える可能性もあるのでは”と質すと、加藤氏は“可能性はあり得る”とあっさり“白状”。野党の狙い通り、答弁能力の拙(つたな)さを露呈したのである。

「動揺したのか、その後も加藤氏は答弁台で官僚が用意した資料を何度もめくり続けました。自席に戻る際には他の大臣席と間違えて、苦笑いを浮かべる場面も」

 とある霞が関の関係者が「資料のどこを読めばいいかも、いま一つ理解できていない」と苦笑いするように、加藤氏はすっかり野党の“オモチャ”と化している。

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