くりぃむしちゅー「有田哲平」が53歳にして「ボケの呪縛から解放された」…ラーメン番組で“食レポなし”の自然体ロケを貫いた理由

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番組プロデューサーが屈指の“ラーメン通”

 3月29日(午後9時~9時55分)、BSフジにて「有田哲平の休日はラーメン連食」が放送される。同番組は、ラーメン沼にハマってしまった有田哲平(くりぃむしちゅー)が、話題の店を訪問しラーメンとじっくりと向き合うというもの。私服姿で他のお客さん同様にガチで行列に並び、黙々と一杯をすする姿は、まるでオフの有田哲平を見ているかのようだ。

 なぜラーメンにはまり、自然体でラーメンと向き合おうと思ったのか。「凝り性なんです」と自身を称す、有田哲平の“こだわりの美学”を聞いた。【我妻弘崇/フリーライター】

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「ラーメンって、僕らの業界でいうと一つのどんぶりにおける大喜利みたいところがあるんですよ。スープがあって、麺があって、具材がある。ずっと変わらない仕組みの中で、最高のラーメンが登場する。でも、しばらくすると、最高だと思っていたものが塗り替えられてしまう。人気になるものもあれば廃れてしまうものもある。勝負の世界ですよね。そこに魅せられたところがある」

 ラーメンの魅力を質すと、そう有田さんは笑う。生まれは熊本県。熊本ラーメンが身近だったこともあり、ラーメンは好きだったという。

「勝浦タンタンメンの“元祖”と呼ばれる『江ざわ』というお店が好きになって、それを食べたいがために勝浦方面へゴルフに行っていたくらい。気になる店があったら行くか――くらいだったんですけど、去年から本格的にハマるようになったんですよね」(有田さん、以下同)

 きっかけは、出演する「今夜はナゾトレ」(フジ系)だった。実は、この番組のプロデューサーを務める赤池洋文さんは、『ラーメンWalker』(KADOKAWA)の百麺人としても活動するラーメン通でもあった。

「赤池さんは、僕が『リチャードホール』というコント番組をしていたときにADをしていたから面識はある方だったけど、じっくり話し込んだことはなくて。『今夜はナゾトレ』の打ち上げで、たまたまラーメンの話になったら、堰を切ったように赤池さんが話し始めた(笑)。でも、その博識っぷりがすごかった。僕が、“江ざわが好きなんです”と言うと、当たり前のように“江ざわ、美味いですよね”って返された。その一言に、ちょっと心をつかまれたというか」

「分かってくれるんだ!」という共感。加えて、「だったら、この味も好きかもしれないですよ」といろいろな視点からナビゲートをする赤池さんの問題解決力。「番組の反省会と思いきや、ラーメンの雑談会になっていた」。有田さんが笑って回想するように、好奇心がむくむくと育つ予感を覚えたという。

「他の人へのアドバイスも聞き逃したくなかったから、気が付くとスマホにラーメン店の情報を30~40店舗くらいメモっていた。それからは、まぁ~、食べに行くようになりました。赤池さんに報告すると、“さすがですね、有田さん。そこに目を付けるとは”なんてほめてくれる。こっちも調子に乗って、また違うお店に足を運んじゃうじゃないですか」

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