「拍手をもらえる限り、挑戦は続けたいねぇ」 「欽ちゃん」82歳でも舞台に出続ける理由

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キャパ100人の会場は大盛り上がり

 真っ赤な忍者の扮装で萩本欽一(82)がステージに登場すると、満員の客席から大きな拍手と「欽ちゃ~ん」の歓声が沸き起こった。3月17日に「80歳の挑戦!」と銘打って行われた「欽ちゃんライブ」の冒頭のワンシーンだ。この日の会場は東京・新宿歌舞伎町の「新宿バティオス」。キャパ100人程度の小劇場だ。

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 さっそくその劇場のことをネタにして

「前は私も有名人だったのに、この舞台でやっていると有名人じゃないみたい。老人会とか」

 とジョークを飛ばすと会場は爆笑。一瞬で客を引き寄せた。

 この日の出し物は「密書を盗み出せ」との命を受けた忍者たちが、ミッションを果たせず自宅に帰るという物語。

 欽ちゃんから何度もダメ出しを受けた演者たちが、何度も同じ場面をやり直す往年のスタイルに観客は大喜びだった。

 欽ちゃん走りこそなかったが、幕が引けるまで出ずっぱりで演じ通した82歳が挑戦を続ける理由を本人に聞いた。

80歳を超えるとこれまでできたことができなくなる

「実は昨日、熱が出ちゃってね。舞台に立てなくなっちゃったかなと思ったんだけど、お医者さんはただの風邪だって。人にはうつりませんから大丈夫ですよって。でも声を出すのが少し辛いから、聞き苦しかったらごめんなさいね」

 本番が30分後に控えた楽屋で着替えながらも、欽ちゃんの口は休まることがない。

「なぜ挑戦するかって? 80歳を超えるともうそれだけで挑戦なのよ。これまでできたことができなくなる。一昨年には軽い脳梗塞で入院、その直後にコロナで再入院。負けてばかりの挑戦だね。最近もフラフラするから救急車を呼んだら脱水症状だと言われるし」

 着替えの時間になり肌着だけの姿になっても

「いいよ。僕はNGなんてないから、どんどん写真撮ってくださいね」

 写真を撮られながらもしゃべりは止まらない。

 最近は大好きな肉食を控えていること、「欽ちゃんのどこまでやるの!」放送当初はCMが入らなくて自らスポンサーに掛け合った思い出など、思いつくままに話しながら衣装を身に着けると、メイクタイム。

「化粧っていってもこれだけなんだけどね」

 と、鏡を見ながらコンシーラーでシミを消し、さっと髪をとかすだけで終了。

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