巨人の先発争いに入ってきた前ソフトバンク・高橋礼の強み【柴田勲のコラム】

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高橋礼の強み

 さて先発陣は前出の四人に赤星優志、左腕ヨアンデル・メンデス、新人の西舘勇陽、そしてソフトバンクから移籍してきた高橋礼になるだろう。

 10日の阪神戦(甲子園)に先発して4回を2安打無失点と好投した。結果を出して面白い存在になってきたのではないか。

 セ・リーグには珍しいアンダースローで、真っすぐとフォークで押すタイプではない。緩急差を使って打たせて取るタイプだ。疲労もたまりにくい。

 真っすぐに、変化球もスライダー、カーブ、シンカー、ツーシームなど豊富で長いイニングを投げることができる。

 いずれにせよ、新人の西舘も最初はローテに入るかどうかは別として一回は先発で使うだろう。ドラフト1位だ。結果を見ながら起用方法を判断すると思う。

重要なのは打順

 巨人の先発はレベルの高い争いになりそうだが楽しみでもある。

 今年は救援陣が充実している。気がかりな点は抑えだ。大勢が右ふくらはぎ痛で開幕に間に合うか。いまは故障班で調整中だ。

 代役の守護神に堀田賢慎が候補に挙がっているが、さてどうなるか。先発争いとともにこちらも大きな注目点だ。

 これまた前回のコラムで話したが、打順である。1番と4番が決まれば後は臨機応変に組める。4番は岡本和真で不動だ。

 阿部慎之助監督は遊撃・門脇誠をシーズンフルに使う考えを明かしている。それに1番での起用を視野に入れているという。

 ならば1番・門脇、2番にはおそらく吉川尚輝だろうがこの二人を固定して4、5試合続けて試す時期にきたのではないか。

 いまだにオープン戦では松原聖弥、吉川らを1番に使って打線を組んでいる。

 阪神はずっと1番・近本光司、2番・中野拓夢で通している。

 昨年、原辰徳前監督は開幕戦でオコエ瑠偉を1番で起用したがすぐに終わった。オコエは打てば儲けものの選手だ。とても1番タイプではない。

 1番を固定しなかった、できなかったから10何試合で10何通りの打順を組むことになった。これではチームは落ち着かない。

 門脇、吉川の1・2番コンビがうまく機能しない、しっくりこないと分かったら、例えば1番を吉川にしてみる。

 そうすると例えば2番・坂本勇人、3番・丸佳浩、4番・岡本、5番ルーグネッド・オドーア、6番・大城、7番・秋広優人(松原、佐々木俊輔)そして8番に門脇となる。

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