「露骨な事前運動にしか見えない」 小池都知事から都民に配られた「謎のプレゼント」

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「強く抗議する」

 実際、2期目である小池知事の任期満了に伴う選挙の告示は6月20日、投開票は7月7日と決まった。知事選まであと4カ月となり、彼女は政治活動を活発化させているのである。

 都政担当記者によれば、

「昨年12月、前区長が公選法違反事件で辞任したため行われた江東区長選を皮切りに、先月の八王子市長選でも小池知事が推す候補が当選しています。八王子では逆風にあえぐ自公推薦候補の応援演説にサプライズで登場。地元選出で自民党都連会長を務める萩生田光一前政調会長に恩を売りました」

 さらには今月2日、岸田文雄総理や自民党の茂木敏充幹事長と会談している。

「表向きは子育て支援の話し合いだと小池知事は説明しますが、買収容疑で起訴された柿沢未途衆院議員の辞職による東京15区補選が4月に控え、国政復帰も視野に会談したとの臆測が飛び交っています」(同)

 当の小池知事は自身の出馬についての態度を一切明言せず。その動向に注目が集まる中で、件のハンドブックが着々と都民に配布されているわけなのだ。

 改めて小池氏に聞くと、

「こうした取組は法的に全く問題のないもので『知事選に向けた布石』などと指摘することは、いたずらに『都民の生活と命を守る』という行政運営を妨げる行為で強く抗議する」(都戦略広報監)

 選挙が近いタイミングで世間に誤解を与える行動はあえて慎む。それが賢者の振る舞いではなかろうか。

週刊新潮 2024年2月15日号掲載

ワイド特集「それはないよ」より

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