「タイガー・ウッズ=売れる」ではない? 新ブランド立ち上げも米国ファンの意外な反応

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 今週のPGAツアーの大会は、賞金総額2000万ドルのシグネチャー・イベント「ジェネシス招待」が、2月15日から18日にかけて米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のリビエラCCで開催される。そして大会に合わせて発表されたタイガー・ウッズの新ウエアブランドが話題を呼んでいる。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】

ナイキとの契約を終了

 ジェネシス招待はタイガー・ウッズ財団がサポートする「ウッズの大会」であり、ウッズはホストプロということになる。そして、昨年のマスターズを途中棄権して以来、初めてPGAツアーの大会に出場するウッズの復帰戦としても大きな注目が寄せられている。

 その注目を最大限活かす形でタイムリーに行なわれたのが、ウッズとテーラーメイドがともに立ち上げたアパレルの新ブランドの発表イベントだった。

 大会開幕に先駆けた2月12日の夕方、ウッズはテーラーメイドのデビッド・エイブルスCEOとともに壇上に上がり、新ブランド「Sun Day Red(サン・デー・レッド)」を誇らしげに発表した。

 試合の最終日となる日曜日に赤いシャツを着ることは、ウッズの流儀として知られている。1996年にPGAツアーにデビューして以来、ウッズはナイキのロゴマークが付されたレッドシャツに身を包んで戦い続け、メジャー15勝を含む通算82勝を、すべてナイキのレッドシャツ姿で挙げてきた。

 しかし、今年1月、ウッズはナイキとの27年間に及んだパートナーシップが終了したことを自ら発表。その際、ウッズは「ネクスト・チャプターを楽しみにしている」と綴り、新たなアパレル契約、新たなブランド誕生を示唆していた。

“レッド”がつくブランド名

 その新契約先がウッズが用具契約をすでに結んでいるテーラーメイドとなったことは、両者の信頼関係がすでに構築されていることを思えば自然な流れだった。

 そして、ついに発表された新ブランドの名称が「Sun Day Red」とされたことも、「なるほど」と頷ける。なぜか3語に分けられているところは少々解せないが、それぞれの頭文字を取って「SDR」と記されるパターンもある。虎を線で描いたデザインのロゴマークも公開され、ウッズ自身、「Sun Day Red」のロゴ入りフーディー(パーカー)姿で発表イベントに登場。笑顔で想いを語った。

「すべては僕の母から始まったんだ。母は山羊座のパワーカラーは赤だと思っていたので、僕はジュニアのころから赤いシャツを着せられて試合に出た。そして優勝した。スタンフォード大学に進学したら、スタンフォードのスクールカラーもレッドだった。プロになってからも僕はレッドシャツで戦ってきたため、それが僕の同義語になった」

 今週のジェネシス招待からは、装い新たに「Sun Day Red」のウエアを着てプレーするウッズを眺めることができる。日曜日には「Sun Day Red」のレッドシャツに身を包んだウッズがトロフィーを掲げる姿を見たいものである。

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