母は「チビ太」とからかわれていたボクを救ってくれた…年上女性と何度も不倫を繰り返す45歳「マザコン夫」の原体験

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平然と「裏切ったりしない」

 どちらのときも妻は「最近、何かあった?」と尋ねてきた。妻にはわかっていたのだろう、彼が他のことに心奪われているのが。だが彼には家庭を壊す気は毛頭ない。だから「何か疑っているのかもしれないけど、僕はきみを、子どもたちを裏切ったりしない」と平然と言ったそうだ。

「嘘をついているつもりはないんですよね……。裏切りの定義がわからない。僕にとって家庭の外で恋をすることは裏切りではないと思っているから。ただ、妻が知ったら気を悪くするのはわかっている。だからバレないように注意しています」

 屁理屈だというのは簡単だが、彼はどうやら本気でそう思っているらしい。終始にこやかながら、出てくる言葉がどこか「エグい」のが彼なのだ。

後編【不倫がバレて、妻は「あなたは汚らわしい」と言い放った…それでも「悪い気がしなかった」という45歳「マザコン夫」の家族観】へつづく

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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