佐々木朗希・契約問題「わがまま」と言われながらメジャーに挑戦した野茂英雄氏との明らかな違い

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 ロッテの佐々木朗希は何がしたいのか──こんな疑問を感じた人も多かったに違いない。文春オンラインは1月25日、「《契約更改で大モメ中》ロッテ・佐々木朗希(22)がプロ野球選手会を脱退していた!《関係者は「若手で加入していないのは彼だけ」》」との記事を配信、YAHOO!ニュースのトピックス欄に転載された。担当記者が言う。

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「記事によると、佐々木投手はプロ野球選手の労働組合である『日本プロ野球選手会』を、2023年シーズンから脱退していたそうです。労組ですから加入は任意とはいえ、ほとんどの選手が加入しています。佐々木投手のように脱退する選手は珍しく、『一体、何が原因なのか?』と疑問に感じた読者も多かったでしょう」

 文春オンラインの記事は「詳しい内容は週刊文春に掲載した」と結んだ。詳細は省くが、週刊文春(2月1日号)の記事には黒幕的な存在として《IT関連企業を経営するX氏》が登場する。

 ちなみにデイリー新潮も1月23日に配信した「メジャー移籍を急ぎ過ぎて契約未更改のロッテ・佐々木朗希 関係者からは『彼の背後にいる人たちの思惑がよく分からない』」の記事で、《相談役と言われているIT関係者》について言及している。

 件の人物が佐々木のメジャー挑戦を強引に進め、選手会も脱会させたのか?──文春の報道に戻れば、X氏の会社に質問状を送付したところ、「そのような事実は一切ない」との回答があったという。

吉井監督の忠告

 日本プロ野球選手会は一般社団法人と労働組合の2つがある。そして後者は1985年、東京都地方労働委員会(現・東京都労働委員会)に労組として認定された。初代会長は中畑清氏が就任。野球評論家の広澤克実氏はこの時、“労組幹部”の一人として奔走したという。

「当時はプロ野球選手が労組を設立するというだけで、球団側と敵対的な関係になりました。その時、私はヤクルトに所属していましたが、親会社には労組がなかったんです。交渉の過程で『もしも労組の選手会に入ったら、その選手はトレードで放出する』と脅されたこともありました。しかしながら今は状況が全く違います。文春の報道を知らされて最初に浮かんだのは、『佐々木くんが選手会に所属していると、何かデメリットがあるのかな?』という疑問でした」

 ここで改めて佐々木の“メジャー移籍騒動”を振り返ってみよう。昨年12月10日、スポニチアネックスが「ロッテ・朗希が今オフのメジャー挑戦要望 ポスティング申請期限は15日に迫る」との記事を配信した。

 12月17日、吉井理人監督がトークショーで「ポスティングを要求するのが自分だったら、『球団に対してもうちょっと恩返ししてからじゃないとだめかな』と思ったりもする」と発言。さらに注目が集まった。

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