チャールズ国王とキャサリン妃が「健康不安」を同日発表で再燃 英王室の「深刻な人手不足」とヘンリー王子への「屈辱」

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「極めて異例」と報じた英メディア

 現地時間17日午後、英国に前代未聞の出来事が起こった。午後2時頃にキャサリン妃(42)の手術、その1時間半後にチャールズ国王(75)の治療と、英王室の健康不安が立て続けに発表されたのだ。英メディアはこの展開を「極めて異例」と報じた。

 発表によると、キャサリン妃は「予定されていた腹部手術」を受けたが、病名は「個人的な医療情報を非公開にしたいという本人の希望」により伏せられている。英メディアは「がん性ではない」「救急搬送されていない」といった王室関係者らのコメントを報じた。

 チャールズ国王は検査結果を受けての発表であり、声明は「毎年何千人もの男性が求めるのと同様に、国王も前立腺肥大の治療を求めている」とした。病名を明かした理由は自覚症状がある人に検査を促す目的だという指摘もある。

 キャサリン妃は10~14日間の入院とイースター(3月31日)頃までの療養、チャールズ国王は一晩の入院と短期間の療養が予定されている。病状と経緯の詳細が今後明らかになるかは不明だが、公務にあたる王族のうち2人がしばらく表舞台に出られないという状況だけは確定した。

膨大な量の公務を誰がさばくのか

 そこで浮かび上がるのは「膨大な量の公務を誰がさばくのか」という懸念だ。今回はウィリアム皇太子も子供たちの世話などで公的なスケジュールを減らすため、実質的には2.5人が“前線”を離れることになる。

 独拠点のデータ企業Statista社の推計によると、英王室の年間行事数は平均約3000件。英紙「デイリー・メール」によると、13~22年の公務数トップは4854回のチャールズ国王(皇太子時代)、2位は4693回のアン王女(73、チャールズ国王の妹)、3位はエドワード王子(59、チャールズ国王の末弟)だった。

 基本的に英王室は多忙だが、公務に従事する現役王族(ワーキング・ロイヤル)は17年の18人から現在の9人(うち上級王族は7人)に減少している。減少の理由であるチャールズ国王の「王室のスリム化」について、アン王女が「あまりいい考えではない」と述べたこともあった。今回は上級王族がさらに2.5人減るのだから、かなり厳しい状況になることは明白だ。

 英メディアは上級王族のカミラ王妃(76)とアン王女、エドワード王子が今回のカバー役を担うとの見方で一致している。エドワード王子の妻・ソフィー妃(59)の稼働もあるが、この3人が「国務参事官」(カウンセラー・オブ・ステート)だからだ。

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