安倍派裏金捜査で窮地の「萩生田光一」都連会長 地元・八王子市長選で小池都知事が思惑含みの動き

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今夏の都知事選を意識

 対する小池知事率いる都民ファーストはどうか。

「実は年始の時点で都民ファーストはいずれの候補にも推薦を出していないんです」

 とは都民ファの都議である。

「今回の市長選には都民ファの元都議である滝田泰彦氏が立候補を表明しています。ただ、現場レベルで現職の都民ファの都議らが八王子入りして応援することはあり得るとはいえ、党をあげて支援するということにはならない情勢です。小池知事が応援する可能性は極めて低いと思います」

 一体なぜなのか。

「小池知事は明らかに今夏の都知事選を意識していて、昨年12月には高校授業料の実質無償化をぶち上げています。そこへ、中途半端に市長選に介入し、公明党に敵対心を抱かせたり、市長選で応援した候補が負けたりしてしまうのが最悪のシナリオです。議会では都民ファの議席数は27議席に過ぎず、公明党など他党に配慮しなければ、議会運営も円滑に進められません。そうした事情もあり、首長選に小池知事を引っ張り出せるかどうかは、その時々による。毎回、現場と知事サイドの綱引きなんです」

萩生田氏と小池知事の調整

 しかも、最近になって小池知事と萩生田氏の“蜜月ぶり”が話題になっている。

 先の記者が続ける。

「江東区長選では、自民、公明、都民ファが大久保氏に推薦を出す異例の“相乗り”となりました。そうなった背景に萩生田さんと小池知事の調整があったんです。小池さんからすれば、都知事選で自民党の協力を得られるかもしれないし、萩生田さんからすれば、ここのところ連敗していた都内の首長選で久々の勝利を収められる可能性が高まる。江東区長選で自民党と協力することに難色を示す都民ファ都議は少なくなかったものの、結果的に自公都ファ推薦の大久保氏は都民ファのおかげで区長に当選することができました。今回の八王子市長選もその延長にあると言っていいでしょう」

デイリー新潮編集部

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