コンビニコーヒー「R」カップに「L」の量を注いで懲戒免職の中学校長 大手3社に不正防止対策をきいた

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 産経新聞(電子版)は2月28日、「70円の利益で退職金がパー コンビニコーヒー不正使用で懲戒免職、中学校長の『罪と罰』」との記事を配信した。兵庫県の中学校校長が、コンビニでレギュラーサイズのコーヒーを注文しながら、マシンのボタンはラージサイズを押していたことが発覚したのだ。

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 記事によると、昨年12月21日にコンビニの店員が気づき、校長に声をかけると不正を認めたという。その後、同じ店で2回、ほかの店でも4回、同様の不正行為を繰り返していたことも明らかになったそうだ。

 きっかけは、押し間違いだった。レギュラーサイズのカップでも溢れることはなく、店員も注意しなかった。安易な気持ちで繰り返してしまったようだが、代償は大きかった。刑事処分としては不起訴(起訴猶予)になったとはいえ、県教委は懲戒免職処分を決定。数千万円という退職金や教員免許を失ってしまった。

 デイリー新潮は1月1日、「レギュラーの110円でこっそり190円のカフェラテを…意外と多いコンビニ『セルフコーヒー万引き事件』 大手3社の対応策を聞いた」との記事を配信した。改めて、ここで全文を再掲しよう。

 2023年12月、とある“万引き”が全国ニュースとして報じられ、XなどのSNSで話題になった。福岡県飯塚市のコンビニで8日、51歳の会社員の女が110円のレギュラーコーヒーを購入。ところが、女がセルフのコーヒーマシーンで押したボタンは190円のカフェラテだった。このため女は、窃盗容疑で逮捕された。担当記者が言う。

2019年1月が最初の報道

「差額の80円を狙った犯行だったわけですが、すでに店員は女のことを把握していました。以前にも複数回、コーヒーを購入しながら、カフェラテのボタンを押すのを目撃していたのです。そこで8日、コーヒーを購入した女性がカフェラテのボタンを押すのを確認し、店が警察に通報。福岡県警の飯塚署が女性を逮捕しました」

 過去の報道を調べてみると、2019年1月に初めて“セルフコーヒー万引き”が注目を集めたようだ。この時は全国紙も相次いで記事を掲載した。衝撃の大きさが伝わってくる。

「偶然ですが、この時も福岡県警が容疑者を逮捕しました。62歳の会社員の男は100円でコーヒーカップを購入したのですが、そこに150円のカフェラテを注いだのです。民放キー局などは実名で報じましたが、新聞は匿名が目立ちました。ちなみに地元ブロック紙の西日本新聞は記事の掲載自体を見送っています。同紙の報道を議論する第三者機関の『人権と報道・西日本委員会』で議題として取り上げ、社会部長が報道しなかった理由を説明すると、委員長が『報道しなかった判断は正しい』との見解を示しました」(同・記者)

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