【内部資料入手】NHKが来年度から「テキストニュース」の縮小を検討 「NHK NEWS WEB」は「謎の新サイト」へ移行か

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

「井上副会長は新聞協会を利用している」

 別の若手記者も同意見だ。

「今の時代に誰が放送を見るんですかという話。実際、NHKを見ているのは高齢者ばかりで、みんな、自分たちが取材した内容がちゃんと世の中に伝わっているか不安に思っている。多様な手段を用いて、若い世代にアプローチしていくことの何が悪いのでしょうか。NHK NEWS WEBに放送に盛り込めなかった話を出すことでモチベーションを維持している記者は多い」

 彼らの怒りは経営陣に対して向けられている。

「稲葉政権になってから、理事会を牛耳るようになった井上樹彦副会長と竹村範之専務理事はもともと、NHKは放送に専念すべしという考え。年寄りの上層部にはそうした“原理主義者”が多いのです」(前出・中堅記者)

 井上氏は「デジタルなんかに囚われて取材の基本を怠っているから、不祥事ばかり起きる」と怒っているという。

「井上さんたちはネット事業を必須事業化させ、今後スマホからも受信料を徴収できやすい下地を作りたいだけ。つまり、お金のことだけを考えていてユーザーの視点に立っていないのです。ネットの見方も知らないだろうし、きっと見てもいない。『新聞協会や民放連を利用して、放送回帰路線を打ち出したいのではないか』という声すら出ています。やっていられないと辞めていく職員が増えています」

 実際、今NHKでは退職者が急増してヤバいことになっているのだ。後編〈【内部資料入手】NHKの退職者が「年間70人→155人」と4年で倍増 若手だけでなく年収1000万円超えの管理職も「やってられない」と辞めていくワケ〉に続く。

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。