大谷翔平「移籍」の経済効果は533億円 獲得に失敗したブルージェイズの大きな落胆
大谷獲得失敗で、あの選手にも影響が
今回の獲得失敗で思わぬ影響を受けそうなブルージェイズの選手がいる。大谷にとって、花巻東高校の先輩でもある菊池雄星(32)だ。
大谷との交渉途中で、菊池が「大谷を歓迎するため、SUSHIレストランを予約した」という誤報が流れたが、その菊池は24年シーズンで複数年契約が切れる。大谷獲得に成功していれば、高校時代の先輩として、ブルージェイズも必死に引き止めただろうが、左の先発投手はどの球団も欲しい。球団、菊池双方がドライな選択をする可能性もある。
「ドジャースが10億ドルで契約したということは、それ以上の収益があると見ているということでしょう。大谷の入団が発表された翌日(12月12日)には、専門グッズ店のドジャース・クラブハウスで大谷のレプリカユニフォームが完売となりました」(前出・米国人ライター)
その影響だろう。ホームゲーム用のユニフォームがドジャースと酷似している中日ドラゴンズのユニフォームを 求めるファンも現れた。もちろん、背番号は「17」。「17番」の上部には「YANAGI」と記されていたが、それでも欲しいと言う日本の大谷ファンが何人もいたそうだ。
米スポーツ専門局ジ・アスレチックスなどによれば、今後、ドジャースがマーケティング収入と広告収入で得る収支は年間5000万ドル(約72億円)と見込む。大谷自身も個人で年間5000万ドルのスポンサー契約を各企業と結んでいるとされ、これが、10年契約が完了するまで給与の6億8000万ドル(976億円)の支払いを延期できる要因にもなった。
「山本は12年3億2500万ドル(約465億円)でドジャースと契約しました。大谷の6億8000万ドルを充てたんでしょう。大谷と山本のツーショットは日本のファンの注目となるのは当然です。今オフの米フリーエージェント市場の1位と2位の2人が同じユニフォームを着ることになったので、米国の野球ファンもドジャースに関心を寄せています。レイズの主軸投手だったタイラー・グラスノー(30)も当初は残留を希望していましたが、『大谷といっしょにやれるのなら』で交換トレードを受け入れました。大谷効果です」(前出・米国人ライター)
後払いとなった6億8000万ドルがさらなる戦力補強につながった。現在、米国銀行の利息は5%台。6億8000万ドルを大谷との契約が満了する32年まで預けるだけで、8億ドルから10億ドル近くまで増える。大谷を得たドジャースは米スポーツ界の金満チームとなる。
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