無派閥男・石破茂が語るパーティー券裏金問題 総裁を目指す可能性は?
「努力だけじゃなれない」
田中角栄率いる“田中派”の事務局に勤務していた頃の派閥には、こんな効能もあったという。
「農林水産、建設、厚生、それぞれに強い議員がいる。陳情を受けた議員はそういう先輩たちに間に入ってもらって、陳情をさばく。いろいろな診療科があるみたいなもので、田中派は“総合病院”と呼ばれていました。もし派閥というものが単なる資金とポストの配分機構になっているとしたら困ります」
と、現状に気をもむのだ。
11日放送のテレビ番組で、予算成立後の岸田首相退陣もアリだと言ってのけた石破氏。当の氏が菅前総理に担がれて総裁に、という見方もある。騒動はまさに渡りに船?
「こんなことが追い風になっても仕方ありません。世論調査でトップというのは、知名度が高くて、自民党の中で党に批判的な立場にいるから。角栄先生が言っていたよ。“総理総裁は努力だけじゃなれない”と。なりたいと言ってなれるもんじゃない。天命というものがあるんですよ」
そう韜晦(とうかい)しつつ、党内の不満分子に苦言を呈する。
「支持率が下がったら、それまでもてはやしていたのに手のひらを返して“やめろ”と言うの、私は嫌いです。その前に意見を言えと思います。一国の運命を背負っている総理大臣って大変なんだよ。私はやったことがないから知らないけど」
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