ベテラン議員が明かす「裏金作り」の理由 特捜部の標的となる三人の大物議員の名前は?

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 ロッキード事件やリクルート事件などの疑獄で名をはせた東京地検特捜部。その最強捜査機関が再び、権力に牙をむこうとしている。ターゲットは自民党最大派閥「安倍派」の大幹部。背景には安倍官邸によって権威を失墜させられた検察の巻き返しがあるという。

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 COP28出席のため、現地時間11月30日から12月2日までアラブ首長国連邦・ドバイを訪問した岸田文雄総理(66)。羽田空港に3日、政府専用機で帰国したのだが、タラップを下りる際には口を真一文字に結び、いつになく険しい表情だった。

「国内で総理を待ち受ける試練の厳しさを思えば、至極当然です」

 とは社会部デスク。

「東京地検特捜部は自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題で、各派閥の会計責任者や事務担当者に任意で事情聴取を重ねており、すでに立件は既定路線といえます」

「安倍派が最も悪質性が高い」

 とりわけ特捜部が狙いを定めているといわれているのが、清和政策研究会(安倍派)と志帥会(二階派)である。

「安倍派と二階派では販売ノルマを超えたパーティー券(以下、パー券)の収入を、派閥の政治資金収支報告書に記載しない運用が常態化していました」(同)

 加えて、両派閥はノルマ超過分を議員側にキックバックしていた。もっとも、二階派はその金の流れに関しては派閥の収支報告書の支出欄に記載。一方で、

「安倍派はキックバックについては収支報告書に記載せず、完全に裏金化していました。また各議員の収支報告書からもそうした金の入金の有無は、基本的に確認できません。安倍派が最も悪質性が高いといわれるゆえんです。安倍派の記載のない収支の総額は、直近5年間で数億円に上るとみられています」(同)

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