大泉洋を歌手で出場させる離れ業…NHK紅白は「アミューズ祭り」状態で浮き彫りになる深すぎる関係

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「紅白」を埋めるアミューズ勢

 大泉はNHKの音楽番組「SONGS」の司会を2018年5月から務めている。今年11月2日に放送された「SONGS 生放送スペシャル」では、大泉と同じく北海道出身の玉置浩二が曲を提供した新曲「あの空に立つ塔のように」をテレビ初披露。よくよく考えると、これは歌手としての「紅白」出場への布石でもあった。

「福山と大泉が出演した今年4月期のドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)は、平均視聴率12・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)を獲得しました。他局のドラマとはいえ、『紅白』で2人を絡ませる演出があるかもしれません。大泉が主演した19年7月期のドラマ『ノーサイド・ゲーム』(同前)も平均12・0%。大泉もそれなりに“数字を持っている”と言われていますから、歌手としての初出場にゴーサインが出たのでしょう」(レコード会社社員)

 他のアミューズ勢を見ると、デビュー30周年で初出場した17年以来の返り咲きとなるエレファントカシマシ。そして、もう一組――、

「08年から16年連続で出場となるPerfumeは、ここ数年、最新映像技術でなんとか見せてはいますが、実際に歌っているわけではないのに連続出場を続けています。『紅白』は本来、口パクには厳しいことで有名ですが、どうやら例外のようです。おそらく今後、デビュー45周年を迎えたサザンオールスターズの特別枠での出演と、来年の大河ドラマ『光る君へ』で主演を務める吉高由里子 の審査員就任が発表されると思います。いずれもアミューズの所属タレントです。そうなったら、“アミューズ祭り”になってしまいますね」(前出の音楽業界関係者)

 アミューズは渡辺プロダクションでキャンディーズのマネジャーを務めた大里洋吉 氏が1977年に設立。サザンオールスターズやタレントの三宅裕司、女優の富田靖子らを売り出し、創立10周年のオーディションで後に事務所の看板となる福山を発掘している。その後も続々と売れっ子になる俳優や歌手を発掘・育成し、芸能界で確固たる地位を築いた。

 大里氏が還暦を迎えた2006年には東証1部(現・プライム)に上場し、株式の一部を所属タレントや従業員に贈与して話題になったこともある。大里氏は現在、代表取締役会長の職に就いているが、ハラスメントや過剰労働といったブラックなイメージが強い芸能界において、アミューズは数少ない上場企業というクリーンな会社でもあり、NHKと太いパイプを築いてきた。

「10年の大河ドラマ『龍馬伝』の主演に福山が、翌11年の『江~姫たちの戦国~』の主演に上野樹里が起用されました。2年連続で同じ事務所のタレントが大河の主演に起用されるのは極めて異例のことでした。福山はNHKからのオファーでしたが、上野は『女性の大河をやりたい』とNHKが思っていたところにアミューズが売り込んで見事にハマったといいます。当時、アミューズの看板を背負っていたサザンは、無期限の活動休止中でした。活動を再開した年の『紅白』には、なんとしてもブッキングしたいという思惑もあったのでしょう。復活した13年には、中継ながら『紅白』にシークレットゲストで出演を果たしています」(ベテラン芸能記者)

 この頃から双方の関係は、より深いものになっていったようだ。大河ドラマでは、21年の「青天を衝け」で吉沢亮、来年の「光る君へ」で吉高が主演を務める。朝の連続テレビ小説では、14年前期の「花子とアン」で吉高がヒロインを務め、15年後期の「あさが来た」では当時はまだ無名だったディーン・フジオカをねじ込んでブレークを果たす。そして21年前期の「おかえりモネ」では清原果耶、同年後期の「カムカムエヴリバディ」ではトリプル主演の1人で深津絵里がヒロインを務めている。

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