ガンジス川の支流に危険な白い泡が…インドの大気汚染、水質汚染、ゴミ問題がヤバすぎる

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魅力的な市場と人材がインド経済の追い風

「インドが世界経済の新たな原動力になる」

 インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁は、日本経済新聞(11月9日付)のインタビューでこう述べた。

 インドのモディ首相は昨年8月、「独立100周年を迎える2047年までに自国を先進国の仲間入りさせる」と宣言した。インド中央銀行の試算では年平均7.6%の経済成長が必要となる。

 ダス氏は高成長が続く理由として「経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が強く、他国と比べて若い人口が多い」ことを挙げている。日本など先進諸国と異なり、優秀な人材が医学部よりも工学部を志向する傾向も強みだ。人口14億人の中から選りすぐりの人材が、インド工科大学などの理工系大学で勉学に励んでいる様を見るにつけ、「今後のインドの産業競争力は飛躍的に向上する」と思えてしまう。

 インドの市場も魅力的だ。新車販売台数が日本を抜いて世界第3位になったことを受け、世界の自動車企業のインドへの投資が活発化している。

 トヨタ自動車は11月21日、インド南部カルナタカ州での第3工場建設を発表した。急増する自動車需要への対応策であり、投資額は約590億円。年間10万台の生産能力を持ち、2026年の完成と稼働後はインド全体での生産能力が3割増えるという。

 電気自動車(EV)メーカーの米テスラも、2年以内に現地工場を建設する方向でインド政府と調整中だ(11月21日付ブルームバーグ)。

「経済全体がバブル化しつつある」と中央銀行

「飛ぶ鳥を落とす」勢いという感が強いインド経済だが、リスク要因も頭をもたげつつある。

 9月の鉱工業生産指数は前年比5.8%上昇したものの、8月の10.3%上昇からは大幅に鈍化した。豪雨などの影響が指摘されているが、足腰が弱いと言われるインドの製造業の今後の動向には注意が必要だ。

 今年第3四半期の海外直接投資(FDI)流入額が前年比7.6%減の153億4400万ドル(約2兆2800億円)となったことも気になるところだ。FDIの6割以上を占める株式市場への資金流入が前年比7.5%減の95億4300万ドルになったことが災いした。

 株式市場は今年に入り、個人投資家の間で投機的取引が急拡大し、規制当局が懸念を抱き始めている(11月13日付ロイター)。

 信用の伸びは各分野で加速しており、中央銀行は「経済全体がバブル化しつつある」との認識を深めつつある。前述のダス氏も11月22日、銀行やノンバンクに対し「融資が持続可能かどうかを確認し、『あらゆる熱狂』を避けよ」と警告を発した。

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