月9「ONE DAY」 3つのストーリーが同時進行する異例のドラマ、最大の弱点は?

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 二宮和也(40)、中谷美紀(47)、大沢たかお(55)の3人が主演するフジテレビの月9「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(月曜午後9時)の視聴率が上がらない。11月6日放送の5回までの平均値は個人3.4%(世帯5.8%)。前作「真夏のシンデレラ」の全話平均の個人3.3%(世帯5.7%)をかろうじて上回る程度。豪華キャストを揃えながら、どうして人気が高まらないのか。(視聴率はすべて、ビデオリサーチ調べ、関東地区)

観ていて疲れる理由

 このドラマはクリスマスイブの1日のみを1クール(3カ月)かけて描いている。また、横浜を舞台とする3つのストーリーが同時進行する。かなり特殊なドラマである。実験的と言ってもいい。

「逃亡編」では、犯罪組織「アネモネ」の勝呂寺誠司(二宮)が仲間を射殺した疑いをかけられ、警察や組織から逃げ回る。「地方テレビ局編」の中心となる報道キャスターの倉内桔梗(中谷)は、報道魂に燃えているものの、会社からは厄介者扱いされている。「レストラン編」は、老舗レストラン「葵亭」のシェフを務める立葵時生(大沢)が中心だ。

 観ていて最初に戸惑うのは、3つのストーリーが突然切り替わること。勝呂寺が疾走していると思ったら、いきなり桔梗や立葵のストーリーに移行するので、同じフジのバラエティ特番「逃走中」を観ているかのような錯覚に陥ったほどだ。

 それよりも違和感を抱き、観ていて軽い疲れすらおぼえるのは3つのストーリーのカラーが全く違うこと。複数の主人公がいて、別々のストーリーが進行するドラマは国内外にあるが、それぞれのカラーまで違う作品は極めて珍しい。観る側の気持ちの準備が整っていないにも関わらず、観ていたドラマが異なる作品に切り替わるのと近い。これが消耗を感じさせる原因だろう。

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